初めての方にお勧めの英語本5選の解説B-03
Wednesday, 30th September 2020
お勧めの英語本解説02/05
- “A Home for Rascal” (My Naughty Little Puppy) by Holly Webb
2年ちょっと前、Gemma叔母さんに犬の本をもらって以来、ずっと犬が欲しくてたまらなかったEllie。ようやく犬を飼えるようになり、Rascalと名付けたのですが、その名の通り大変なイタズラっ子です。一冊目の”The Magic Finger”とは違い、細かく区切られているので読みやすいですね。chapterごとにザックリ要約しますね。できる限り短くしますので、お付き合いくださいませ。
あらすじ
Chapter 1
朝ご飯の時に、パパから重大発表がありました – やっと犬が飼えるのです!Ellieは小型犬が欲しいのですが、Lilaは自分の髪の色と同じ毛色の、毛足の長いゴージャスな犬、Maxは公園を一緒に走れるような大型犬を主張しています。『犬種については、パパが会社から帰ってから話し合おう』。パパが出掛けた後も、3人は揉めています。Easter holiday(4月)で学校が休みなのです。と、そこにBouncerを連れたChristyが訪ねて来ます。ChristyはEllieの親友で、Bouncerはゴールデンレトリバー。EllieはChristyと一緒に公園に行くのが、休み中の日課です。
Chapter 2
犬を飼えることになったと報告するEllieに、『犬種は?』と尋ねるChristy。『今晩話し合うことになってるの。私は抱っこできるような小っちゃな犬が欲しいんだけど、Maxは大型犬、Lilaは赤毛のセッターがいいって言ってて…。』とEllie。
パパが帰ってくると、3人はそれぞれにパパを説得し始めますが、最終的には、大型犬や毛の長い犬は、世話が大変だということで、Ellieが欲しかったジャックラッセルテリアに決まりました。
Chapter 3
翌日、早速ブリーダーさんを訪ねます。台所の奥に子犬部屋があるのですが、子犬を目の前に大騒ぎしている家族のみんなが、入り口を塞いでいるため、Ellieは中に入れません。仕方なく台所で、椅子の上に広げられた雑誌をぼんやり眺めていると、突然何か湿ったものがEllieの手に触れました。驚いて覗き込むと、テーブルの下には一匹の子犬が!すると子犬部屋が急に静かになって、『ちょっと待ってちょうだい、確認してくれる?おかしいわ、確か5匹いたはずなんだけど…。』とブリーダーさん。『信じられないわ、あの子犬がまた脱走したんだわ!』Ellieはテーブルの下の子犬を抱き上げて、ブリーダーさんに渡します。その子犬はしばらく遊んだ後、すっかりEllieになついて、Ellieの膝の上で眠ってしまいます。
『さて、どの子にする?』とパパ。MaxもLilaも、いつものように言いたい放題で、Ellieも半ばあきらめかけていたのですが、そうしてもその子犬が欲しいと主張します。幸いパパとママも賛成してくれて、その子犬に決まりました。子犬を引き取る前に、必要な物を買い揃えなくてはなりません。
Chapter 4
帰宅後、Ellieはペットショップに行く前に、近所に住むおじいちゃんを訪ね、犬が飼えるようになったことを報告します。おじいちゃんも犬が好きで、以前Smokeyというジャックラッセルテリアを飼っていましたが、今はFredaという猫がいます。
ペットショップでも、やはり首輪の色で意見が分かれます。するとLilaに電話が掛かり、友達に会うと言って店を出てしまいます。首輪に付ける名札に、電話番号と名前が彫ってもらえるのですが、子犬の名前は、まだ決まっていません…。
一旦帰宅して、皆がそろったお茶の時間。名前をめぐって、またもや家族で意見が分かれます。パパがEllieに意見を聞いてきました。『イタズラっこで、コソ泥みたいな風貌にピッタリの名前はないかな…?』と、ブリーダーさんが呟いていた一言を思い出します。*『Rascalはどう?顔に泥棒のマスクみたいな模様があるし…。』とEllie。満場一致でRascalに決まりました。
* 28ページの4パラグラフで、ブリーダーさんが”There he is! He’s a real little rascal…”と言っていますね。
Chapter 5
いよいよRascalを引き取りに行きます。ケージに入れられたRascalは、不安げな声でクンクン鳴いています…。トランクにケージを入れて出発するやいなや、小さな体からは想像できないほどの大声で吠え始め、家に着くまでずっと吠えていました…。
家に着いてケージを運び込むと、やっと静かに。台所の一角に新聞紙を敷いて、Rascalの居場所にします。誰よりも早くLilaがケージの扉を開けますが、Rascalは怖がってしり込みしてしまいます。EllieがRascalを優しく抱き上げて、家の中を見せて回り、だんだん慣れてきたRascalは、ひょこひょこ歩き回り、パパのスニーカーの紐を加えて、遊び始めます。
ゴハンの時間。お腹ペコペコのRascalは、勢い余ってボウルの中に飛び込んで、ドッグフードを床にまき散らしてしまいます。体中ドッグフードの粉まみれになって、食べ終わるやいなや、すぐにEllieの膝で眠ってしまいます。
Chapter 6
夜、寝室で楽しい一日を振り返るEllie。みんなでRascalと沢山遊んで、おじいちゃんも来てくれて…。でも、階段の下から聞こえるRascalの悲し気な鳴き声で、眠れそうにありません。お母さんや兄弟達と離れて、寂しいに違いありません。Ellieは家族のみんなが寝静まるのを待ち、お気に入りのクマのぬいぐるみをあげようと、台所に降りていきます。
Rascalのベッドにぬいぐるみを入れて、一緒に寝かしつけようとしても、RascalはEllieの膝の上に這い上がってきて、そのまま眠ってしまいます。動くに動けず、Ellieも座ったまま眠ってしまいました。
台所の電気が点いて、ママに起こされたのは夜中の1時半。『トイレに起きたら、部屋のドアが開いていたから、ここに違いないと思ったわ。Rascalを新しい環境に慣れさせるために、そっとしておきなさいと言ったハズよ』。もう2度とこんなことはしないと、ママに約束させられます。
Chapter 7
翌朝、みんなでRascalと遊んでいましたが、LilaとMaxは途中で友達と遊びに出掛けてしまいます。しばらくすると、Christyが訪ねて来ます。『Bouncerの散歩が終わったら来てもらいなさい。私はする事があるから、2人だけで大丈夫よね?』とママ。Christyが来て、一緒に遊びますが、遊び疲れたRascalは、また急に眠ってしまいます。『明日一緒に散歩に行かない?』とChristyに誘われますが、予防注射を打ってからでないと、Rascalは外に出られません。
そして翌日、予防注射のために訪れた動物病院の待合室で。あちこち臭いをかぎ始め、猫のケージに近づいたRascalは、怒った猫が『シャー』と言いながら爪を立てた手を出すと、びっくりしてしり込みし、後ろにあったパンフレットのスタンドを倒してしまいます。ママはため息をつきながら、床に散らばったパンフレットをスタンドに戻しました。
Chapter 8
Ellieは、ずっと前から決まっていたGemma叔母さんとのショッピングに、Lilaと一緒に出掛けますが、
Rascalのことが気になって仕方がありません。やっと帰宅すると、疲れ切った様子のママが『大変だったわ』と、Ellieにこぼします。一日中台所のドアのところで、鳴きっぱなしだったRascalは、Ellieを見るとうれしくてEllieの腕に飛び込んできました。壁もひっ掻いて、ペンキが剥がれてしまっています。
ママが台所でMaxの昼ご飯のサンドイッチを作り始めます。ところがハムが見つかりません。そこにMaxが降りてきて、『お腹ペコペコ。今日の昼ご飯は何?』ママは『自分でハムを食べちゃっておいて、よくもそんなことが言えるわね。』『食べてないったら!』なんと、真犯人はEllieだったのです。『いくらお腹を空かせていたとしても、Rascalに人間の食べ物を与えてはいけません。病気にでもなったらどうするの?それから、冷蔵庫から食べ物を持ち出す時は、ママに許可を得ること!』
Chapter 9
いよいよ待ちに待ったRascalの公園お散歩デビューです。首輪を着け、Maxが外に連れ出そうとしますが、怖がってしり込みしてしまったので、Ellieに交代します。手始めに庭で歩いてみますが、リードに慣れていないので、ゆっくりしか進めません。結局、公園まではEllieが抱っこで連れて行きました。
公園では沢山の犬達が遊んでいます。Rascalも沢山遊んで、クタクタになってしまいました。ところが、池の方から聞こえてきたアヒルの鳴き声に好奇心をそそられ、Rascalは急に走り出します。リードの端を持ったEllieも一緒に…。池の手前で止まろうとするのですが、勢い余ってEllieだけが池に落ちてします。助けに来たMaxがEllieに手を差し伸べると、Ellieを虐めるのだと勘違いしたRascalが、Maxに飛び掛かり、バランスを崩したMaxも池に落ちてしまいました。
Chapter 10
やんちゃなRascalに困り果てたEllieが、おじいちゃんに相談すると、『Rascalを本当に可愛がっているのなら、Ellie自身がきちんとしつけもしなくてはいけないよ。』と言われます。
その後、Bouncerと一緒にお散歩です。2匹は仲良くなり、一緒に公園に向かいます。Rascalのことを聞かれて悩みを打ち明けると、Christyにもおじいちゃんと同じことを言われます。分かってはいても、厳しく叱ることは、Ellieにとって至難の業です。
その夜も、寝室で楽しい一日を振り返ってうとうとしていると、ドアを引っ掻く音がして、急に部屋のドアが開きました。『お化けだ!』と心臓がドキドキしたのも束の間、現れたのはRascalでした。『どうやって台所のドアを開けたの?』期待に満ちたまなざしで見上げるRascalを、『ママに見つかったら大変だから、静かにしててね。』と言いながらベッドに上げると、うれしそうにEllieの足元の布団の上で、丸くなります。『時々あなたが、やんちゃで良かったなって思うこともあるわ。明日の朝、布団にブラシを掛けて毛を取らなくちゃ…。』と眠りに落ちるのでした。
あとがき
今回お勧めしている”A Home for Rascal“ではないのですが、著者のHolly Webbさんご自身が朗読してくださっている動画があります。
My Naughty Little Puppy - A Reading by Holly Webb
https://www.youtube.com/watch?v=U4e0fgLnB30
著者にコメントを送ったり、手紙を書きたい方はこちらからどうぞ。
Contact Holly
https://www.holly-webb.com/contact-holly/
* メールで登場人物について質問したら、すぐに返信してくださいました!
30日間で、2冊を無料で試聴できるサイトもありました。
AUDIBLE – Listen Free for 30 Days
(A Home for Rascal & New Tricks for Rascal)
このシリーズは、全部で8巻になります。
MNLP Archive
https://www.holly-webb.com/series/my-naughty-little-puppy/
読書会では3冊目まで読み終えましたね。COVID-19の影響で、まだ飲食を伴うような集会については規制があり、再開の見通しが立っていませんが、何卒ご了承くださいませ。
次回予告
次のお勧め図書“My Dad’s Got an Alligator!” (Laugh Your Socks off) by Jeremy Strong”の解説は、来月末の予定です。毎週木曜日が雑学、土曜日が動画なので、それ以外の曜日になります。
ではまた来月。