隙間時間の英語雑学T-07

Thursday, 22nd October 2020   

 

今週の英語雑学 – “How are you?””I’m fine, thank you.”は実際あまり使われない

 

解説

”How are you?”と”I’m fine, thank you.“は、学校でまず最初に習う挨拶表現ですが、実際のところ、ネイティブスピーカー同士でこのやり取りをしているところは、一度も見かけたことがありません。では、実際ネイティブスピーカー達は、何と言っているのでしょうか?

 

  1. “How are you?”

同じ意味合いでも、”How are you doing?”で尋ねられる方が、圧倒的に頻度が高いですが、現在形で聞かれたら現在形で答えます。毎日会っている相手には使いません。

“I’m all right/good, thank you.”

 

  1. “How are you doing?”

カジュアルですが、職場では一番使われているように思います。疑問文の方が現在進行形ですから、答えも同じ形で。

“I’m doing well, thanks.”

 

『今こんなことをしているんだ』と、具体的にちょっとした近況報告などもできますね。

“I am doing quite a bit of volunteer work. What about you?”

 

残念ながら、あまり芳しくない時はそれなりに。

“I’m not doing that great.”

 

『以前はまだ良かった』と多少ポジティブな要素を加える場合は、時制を変えて婉曲的に、今はあまり良くないことを伝えます。

“Things have been better.”

 

 

  1. “How have you been?”

毎日会っている人には使いませんが、たまに顔を合わせた時などに使えます。『最近どうしてる?』というニュアンスですね。週に一度しか会わない同僚達に使っています。

I’ve been great, thank you.”

 

残念ながら、あまり芳しくない時はそれなりに。

I’ve not been so good actually…”

 

 

  1. “How are you feeling?”&“Are you feeling all right?”

体調よりは、『気分どう?』と聞く場合に使います。イントネーションは変わりますが、心配して聞く場合も、前は落ち込んでいたけれど今は元気そうだな、という時にも使えます。

“I’m feeling great.”

“I’m not feeling so good…”

 

 

  1. “What’s up?”&“What’s going on?”

若い世代、特にアメリカ人で使われていますが、最近ではイギリスで使っている人も多いようです。

“Nothing much.”

“Not much.”

 

 

  1. “How’s your day been?”&“How’s your day going?”

出身国を問わず、職場では、これもよく使われています。

“It’s been great (so far), thank you. And you?”

 

 

  1. “How are things going?” & “How is it going?”

アメリカ出身の同僚に聞かれることが多いです。

“(It’s going) pretty good. Thanks.”

 

 

  1. Are you all right?

イギリスで好んで使われているカジュアルな表現です。Jamie Oliverさんが、親しみを込めて目上の方に使われていて、聞かれた方も嬉しそうにされていたのが印象的でした。

 

 

  1. How is everything?

ごくごく一般的ですが、場合によっては、大変だった状況が好転した時などに使われることも多いです。”How are your things?”とも。

Things are good, thank you.

 

 

以下はフォーマルな表現です。

 

  1. Are you well?

変形させて”Is your family well?”も使えますね。

“Very well, thank you.”

 

 

  1. “How are things coming along?”

ビジネスシーンで進捗状況を確認する時にも使えます。話し相手を主語にすれば、“How are you getting on? となりますね。類似表現として、”How is everything coming together?”もあります。

“Everything is coming together nicely.”

“Things are coming together nicely, thank you.”

 

 

参考資料

Stop Saying "I'm Fine" - Speak English Like a Native!

www.youtube.com

全体的には8分半と少々長めですが、2分30秒くらいのところに、イントネーションの説明があります。お時間ある方は、全体をざっと聞き流してみるのも良いでしょう。”So-so”など、お勧めしない表現についても、詳しい説明をして下さっています。この方は省略形を多く使われていて、全体的にカジュアル寄りです。

 

 

あとがき

他にもまだまだ色々とありますが、挨拶はせいぜい2~3秒で終わってしまいますので、この程度で良いのではないかな、と思います。

 

基本的に聞かれた文章の構造や時制をそのまま使って答えるので、ちぐはぐにならない程度にいろいろと工夫して組み合わせて答えてみて下さい。

 

動画や図書からの抜粋などと並行して、過去にリクエスト頂いた順に取り上げています。できるだけ具体的にご質問頂けると助かります。(例:『書くための英語』→『特に過去の時制について』など)

 

ではまた来週。