隙間時間の英語雑学T-08

Thursday, 29th October 2020   

今週の英語雑学 – “as hungry as a wolf” (その1)

解説

ちょっぴり先走りしてしまいますが、次のお勧め図書に出て来る表現に関連していますので、取り上げました。『~くらい~だ』、『~みたいに~だ』という、例えを含んだ表現で、動物に例えることが多いです。(そのほとんどが、イディオムとも密接に結びついていますが、イディオムはまた後程、あらためて。)日常的によく使うものを厳選しました。(アルファベット順です。)

 

  1. “as angry as a wasp

日本語だと『烈火のごとく怒る』と言いますよね?英語では『蜂のごとく怒る』んですね。あまり怒ると健康に悪いと思いますが、本当に蜂の様に怒っている方を見つけました。ご参考までに。HR=Human Resource (人事部)

 

HR Makes Me Angry as a Wasp

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  1. “as black as ink/soot/a raven

一寸先も見えない程の真っ暗な闇のことをインクやスス(物が燃える時にでる黒い炭素粒)、カラスに例えます。(“as black as ink”は邪悪な思想や気質を形容する時にも使います。↓)インクやススは数えられませんから(=不可算名詞)、冠詞不要ですね。

She narrowed her eyes, and I could tell her thoughts had turned as black as ink.

 

  1. “as busy as a bee”

忙しさの形容には、蜜を求めて花から花へ飛び回る、働きもののミツバチがピッタリですね。

"Busy As A Bee" Official Music Video by Alvin and The Chipmunks

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“bee”は一度刺したら死んでしまう、性格温厚なミツバチのことですが、”wasp”の方は他の昆虫を食べる攻撃的なタイプの蜂です。ご参考までに。↓

www.diffen.com

 

  1. “as cautious/wary as a fox”

用心深さや懐疑的なことをキツネに例えるのはまだ分かりますが、キツネはこの他にも様々、あまり良くない事の例えにされていて、少々気の毒になってしまいます。

Wary Fox

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  1. “as changeable as the weather”

『変わりやすいこと』、『気まぐれなこと』を天候に例えています。不定冠詞ではなく定冠詞”the”になりますね。

 

余談ですが、”weather”を使ったIdiomで”under the weather”というのがあります。Idiomまで進むのにはかなり時間が掛かってしまいますので、これだけ別に、先に片付けてしまいましょう。下の例文を見て、意味を想像してみてください。(答えは来週の木曜日に。)

 

  1. I’m feeling a bit under the weather - I think I’m getting a cold.
  2. Yeah, I was under the weather last week, but I’m feeling much better now. 
  3. She said she was under the weather and couldn’t make it to the meeting.

 

  1. “as cunning/sly/wily as a fox”

小学生の自分には、キツネが『悪賢い』、『狡猾な』とはなかなか結びつかず、そのような言い方を知った時は、軽いショックでした。自分が子供の頃は、インターネットどころかパソコンもなかったので、お年玉をためてLPを買い込んで、Bay City Rollersの歌詞を、ほぼ全て暗記していました…。

 

The Bay City Rollers - Money, Honey

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(古いためか、残念ながら画質が良くありませんが、51秒くらいのところに“sly like a fox”が出てきます。)

 

こちらは子供向けのイソップ童話の動画です。

The Sly Fox | Aesop's Fables | PINKFONG Story Time for Children

www.youtube.com

 

  1. “as dry as a bone”

英語では『骨のように干からびた、乾き切った』という言い方をしますが、日本語ではなんと言っているのでしょうか?”bone”は可算名詞にも不可算名詞にもなれますが、『このくらい乾燥しきっているんだよね』などと言いながら、手の平に骨を一つ乗せているようなイメージが覚えやすいでしょうか?

 

  1. “as dull as ditchwater”

溝(ditch)に溜まっている水のように『陳腐な、本当につまらない』。イタリア語学院で『一切れのピザほどつまらない』と習った時は、英語とのあまりの違いに、眠気が一気に吹き飛びました。全く同じと言うjことはなくても、ある程度類似した表現だと思っていたので、みんなで『おおぉ!全く違う!』と顔を見合わせてしまいました。

 

  1. “as easy as pie”

“as easy as A,B,C”とも言いますし、“easy”を“simple”にしても。可算名詞にも不可算名詞にもなれる”pie”ですが、特に『一切れ』とか『パイ一枚全て』という細かいことまで考えていないので、無冠詞です。

 

  1. “as free as a bird

直訳は『鳥のように自由な』ですが、邦題は『鳥になりたい』でした。(こちらも画質悪いです、すみません。)

 

Free as a bird 

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Ian Mitchellさんのご冥福をお祈りいたします。

 

クイズ

下記の例文から想像して下さい。“under the weather”はどのような意味になるでしょう?

  1. I’m feeling a bit under the weather - I think I’m getting a cold.
  2. Yeah, I was under the weather last week, but I’m feeling much better now. 
  3. She said she was under the weather and couldn’t make it to the meeting.

 

次回予告

今月末がお勧め図書の解説ですが、そこから抜粋したお役立ち表現を解説する前に、“as hungry as a wolf”のその2をお届けする予定です。

 

ではまた来週。