隙間時間の英語雑学T-09

Thursday, 5th November 2020   

今週の英語雑学 – “as hungry as a wolf” (その2)

先週の『~くらい~だ』、『~みたいに~だ』という表現の続きです。(アルファベット順)

 

  1. “as happy as a clam (at high water)”

どうしてハマグリがhappyなのか?とも思えますが、口を開けたハマグリが笑っている口に見えること、またハマグリが口を開けていられるのは、近くに天敵がいなくて、何の心配もなく安全でhappyだから、というのが理由の様です。私たちの感覚では、ちょっと結びつきませんね…。

 

  1. “as hungry as a wolf”

“My Dad’s Got an Alligator”のChapter 4の最終ページ(p19)に出て来る表現について、過去に質問を受けたことがあります。

Then he started howling like a hungry wolf.

『それで彼(パパ)は、腹ペコオオカミのように、遠吠えし始めた。』

質問して下さった方はなかなか感が鋭い方だったようで、『お腹が空いた時の例えには、オオカミを使うんですか?』とおっしゃっていました。その通りです!

  1. “as light as feather”

『鳥の羽のように軽い』ですね。全く違和感ありませんね。

 

  1. “as mad as a hatter”

19世紀の帽子職人達が、フエルト帽子を作る際に出る硝酸水銀を、長年に渡り吸い込み続けたために、その副作用で起こるハイになったような状態から、『帽子職人のように狂っている』という表現が生まれたそうです。

 

  1. “as quiet/gentle as a lamb/mouse”

『子羊のように物静かな』ですが、”Silence of the Lambs”という本をご存知でしょうか?後に映画化されています。残念ながらホラーが苦手なので読んでいませんが、ご興味のある方はこちらをどうぞ。↓


The Silence of the Lambs (1991) - Official Trailer

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少しだけ“lamb”関連の豆知識を。(レッスン中のご説明と重複しますが、悪しからずご了承ください。)

 

ご存知の通り、『羊』と言う時に、最も一般的に使われるのは“sheep”ですが、童謡の”Mary Had a Little Lamb”(『メリーさんの羊』)に出て来るような、『子羊』の場合は“lamb”ですね。(ちなみに“deer”同様、“sheep”は単複同型なので、複数の場合も“s”は付けません。)

 

Mary Had a Little Lamb (Stevie Ray Vaughan)

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歌詞付きの童謡です。

Mary Had a Little Lamb | CoComelon Nursery Rhymes & Kids Songs

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歌詞に出て来ているので、ここでもう一つ押さえておきましょう。『雪のように白い』という表現です。

“It’s fleece is (as) white as snow”

『フリース』も、とても気になる単語ですが、またいつか機会がありましたら…。

 

また食肉としての羊肉は“mutton”で、子羊肉の場合は“lamb”です。よく『ラム肉』という表記を見かけますので、日本でも最近よく食べられているのではないでしょうか?牛肉でも”beef”と“veal”(子牛肉)のように、区別されていますよね。

 

同様に、食肉用としての牛肉“beef”、と生きている牛の”cow”(あくまで総称ですが)、ちなみに子牛が“calf”ですね。それから、食肉用の豚肉は”pork”、生きているブタは”pig”、子豚が”piglet”などと、区別しますね。10年ほど前に流行った豚インフルエンザのことを“Pork Flu”と言ってから、『アレ、なんか変だぞ!あ、食べ物じゃないから、”pig”だ!』と気づいた方がいらっしゃいました。懐かしいです。正しくは“swine flu”ですが…。

 

際限なく広がってしまいそうなので、羊関連はこの位にしておきますね。

 

  1. “as shy as a fawn”

『小鹿の様に内気な』ですが、またまた動物の子が別名のパターンですね…。レッスン中によく『大人と子供で、どうしてそんなに違うの?沢山覚えなきゃならない!』という声を聞きましたが、日本語の魚の呼び方は、もっと複雑ですよね…。

 

  1. “as swift as an arrow”

『(弓矢の)矢ように早い』ですが、日本語では、歳月が過ぎるのを早く感じることを、『光陰矢の如し』と言いますよね?

 

  1. “as skinny/thin as a rake”

『熊手の様に痩せている』ですね。日本語でなんと言うのか尋ねた際、いろんな答えが出てきて、とても興味深かったです。自分は『マッチ棒のように細い』と言うのだと思い込んでいましたが、『いや、小枝だ』とか、『いや、骸骨だ』とか、様々な楽しい情報をありがとうございました。

 

“skinny"も“thin”も気になる単語ですが、追加説明していると、またまた長文になってしまいますので、またの機会に。

 

  1. “as talkative as a magpie”

カササギの様におしゃべりな』と言いますが、カササギは確かカラス科の鳥だったような…。キリスト教圏では不吉な鳥とされていますが、中国では縁起の良い鳥だとか。とにかくカワイイです!

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クイズの答え

下記の例文の“under the weather”の意味です。

  1. I’m feeling a bit under the weather - I think I’m getting a cold.
  2. Yeah, I was under the weather last week, but I’m feeling much better now. 
  3. She said she was under the weather and couldn’t make it to the meeting.

『具合が悪い』、『具合が良くない』ですね。

船に乗っていて天候が悪くなり、船が揺れたために気分が悪くなった、ということから気分が悪い、乗り物やアルコールに酔う、という意味になったそうです。

eg.After four drinks, Ellen was a bit under the weather.

 

次回予告

先週のお勧め図書から引用した表現の解説となります。

 

ではまた来週。