隙間時間の英語雑学T-10

Thursday, 12th November 2020   

今週の英語雑学 – “My Dad’s Got an Alligator”より(その1)

解説

先月のお勧め図書“My Dad’s Got an Alligator”からのお役立ち表現と、時制関連をちょっぴり。いつも長くなってしまって、『隙間時間どころじゃ読めない!』となってしまうので、今回こそは…!!

 

  1. 過去の時制関連

p1~p2

“The alligator couldn’t possibly be hungry because it had just eaten six small children and the crossing patrol man outside the school.”

 

『そのワニはお腹が空いているということはあり得なかった、なぜならば(既にそれまでに)小さな子供6人と道路整備員を1人、学校の外で食べていたからだ。』

 

仮にワニがお腹空いているかどうかを考えているのが、今だとします。ワニが子供と道路整備員を食べたのは、当然今より前になります。そうすると、次の様な文章が書けますね。

 

The alligator can’t possibly be hungry because it has just eaten six small children and the crossing patrol man outside the school.

 

今はお腹が空いていない、という現在の状態に影響を及ぼしている過去の事実(人間を食べた)を、一つの文章内で一緒に表現したい時は、単純過去ではなく、現在完了形で表しますから、文章前半が現在形で後半が現在完了形となっていますね。

 

本や記事を書く場合、ほどんど過去形を使いますから、上の文章を全体的に過去にずらすと、文章前半の現在形の部分が過去形になり、後半の現在完了形の部分が過去完了形になるということですね。

 

同じページ(p2)の挿絵の下から次のページにかけて、時制に注目してみてください。過去形ばかりが、ズラリと並んでいますね。一つ一つが特に次のアクションに影響を及ぼさない場合は、このようにアクションを文章ごとに分けたり、文章と文章を”and”でつないだりします。

 

p2

 “Dad pointed out that people have lots of teeth too. Mum looked at him really sharply and said she could think of some people she didn’t much care for...”

 

一つのセンテンスにまとめて表現する必要のない場合は、このように同じ時制で一つ一つ、順番に述べていくのが普通です。英語で書いたり、話したりする場合は、これを思い出して下さいね。

 

先行するアクションが次のアクションに影響を与えている例をもう一つ。↓

 

p16

Mum couldn’t find the chicken she had bought for Sunday lunch. She knew she had put it in the fridge, but the fridge was chicken-less.”

 『ママは、日曜日のランチのために(あらかじめ)買っておいたチキンを、見つけることができなかった。彼女は、チキンを冷蔵庫に入れておいたことを確信していたが、冷蔵庫にはチキンはなかった。』

 

『買っておいた』というアクションは『見つけられなかった』というアクションの前なので、過去完了形。同様に『冷蔵庫に入れておいた』のも、『そのことを確信』する前のアクションなので過去完了形となりますね。

 

P24

  1. お役立ち表現(その1

“Of course it’s yours. Don’t think I haven’t seen it from over the fence, making a pig of itself with cans of dog food.”

 

“How can an alligator make itself into a pig?”

 

『勿論あなたのワニです。そのワニが、缶入りドッグフードを(ブタみたいに)ガツガツ食べてたのを、私がフェンス越しに見ていなかったなどと思うな。』

『どうしたらワニが、自分自身をブタにできるんでしょうか。』

 

ガツガツ食べることを、英語でもブタに例えていますね。自分や身内のことを言いたい時や、ユーモラスな雰囲気を出したい時には使えますが、非難めいた言い方です。

I'm afraid I made a pig of myself at dinner.

There's so much good food here. I'm definitely going to make a pig of myself tonight.

This is a nice restaurant, so please try to mind your manners and not make pigs of yourselves.

 

肯定的な意味合いの時は、動詞句“tuck in”や“tuck into sth”を使いましょう。

Judging by the way they tucked into their dinner, they must have been very hungry.

There's plenty of food, so please tuck in.

Tuck in, it's the last hot food you'll get for a while.

 

お役立ちになるかどうかは疑問ですが、このような言い方もあるのかな、程度でも…。

 

次回予告

サクサクっと読めるように、今回はお勧め本の前半だけにしました。次回は後半になります。

 

ではまた来週。