初めての方にお勧めの英語本5選の解説B-06

Wednesday, 30th November 2020  

お勧めの英語本解説05/05

The 14th Dalai Lama : a Manga Biography / Tetsu Saiwai

はじめに

電子書籍のためかページの記載がなく、チャプターごとに分かれていないので、区切りが曖昧です。また、地名や人名などは、日本語にできないものも多く、発音すら分からないものもあったため、英語表記のままにしてありますが、何卒ご了承下さいませ。

 

“Dalai”はモンゴル語で大海を、”Lama”はチベット語で教主を意味するそうですね。“Reincarnate”(輪廻転生する)や”emancipation”(解放)など、普段あまり見かけない単語も出てきますが、いつも通り、特に内容に重要な影響を与えないようであれば、とりあえず頭の片隅に留めておきましょう。他の本に出てくる可能性は低いですし、たとえ忘れてしまったって、この先何か大変なことになるわけでもありませんし。英語の図書と言うよりは、漫画として、先ずは絵で理解してしまいましょう!

 

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あらすじ

物語は、講義をするDalai Lama 14世が過去を回想する形式で始まります。

 

Dalai Lama13世の生まれ変わりであるDalai Lama 14世が、Lhamo Lhatsoというところにいるという啓示を受け、Reting Rinpocheを頭首とした一行がLhamo Lhatsoに向かいます。Dalai Lama 14世が家族と住む家に一行が訪れると、Dalai Lama 14世は、紹介される前にSera Lamaの名を呼び、挨拶をします。そしてSera Lamaが持参した仏具のうち、どれが自分の物かを、躊躇することなく正しく選びます。Dalai Lama 14世は、その後就任儀式を経て、正式にDalai Lama13世の生まれ変わりであり、チベットの宗教指導者であることを認められ、首都Lhasaに入ります。1939年、Dalai Lama 14世が2歳の時のことでした。

 

* Wikipediaによれば、”Rinpoche”とは、チベット語で『尊い者』を意味する称号だそうです。

 

18歳になるまで、Potala 宮殿で読み書きを始め、様々な修行をする中、やはり子供ですから、お母さんが恋しくなったり、たまには悪ふざけをしたりもします。しばらくすると残念なことに、Reting Rinpocheが辞任してしまい、6年後にあろうことか、Tathag Rinpocheを襲撃します。民衆に負傷者を出し、僧院が崩壊され、Dalai Lama 14世の亡命生活が始まります。

 

1948年、Dalai Lama 14世が15歳の時、『(帝国主義侵略勢力からの)チベット開放』の名のもとに、中国共産党によるチベット併合が始まります。フル装備で圧倒的な戦力の中国に、到底太刀打ちできないチベットは、国連に支援を要請しますが、回答さえも得られず。中国共産党により宗教の信仰を禁じられ、中国語を強制され、伝統や文化、農作物などあらゆることに制約が掛けられます。中国共産党の遣いとして、Dalai Lama 14世のもとにやってきたThubtenのメッセージは、Dalai Lama 14世にチベットの中国併合を承認させようとするものでした。拒否した場合は殺害せよとも命じられていました。

 

Dalai Lama 14世は、国外退去を余儀なくされます。他国からの支援が得られないまま、中国政府に立ち向かわなければならないチベットを、Dalai Lama 14世はどうやって守ることができるのでしょうか?

           

(中略)チベットを占領しようとする中国共産党の、残虐な侵略行為が、繰り返し描かれています。特定の国家に対して憎悪感を募らせたくないですし、そのようなことは信じがたいことなのですが、全くの作り話とも言えないでしょう。1979年の時点で、5,125もの寺院と僧院が破壊され、1,200,000人以上ものチベット国民が犠牲になっています。

 

身の危険を顧みず、Dalai Lama 14世が、和解のために中国入りするも、状況は悪化するばかりで、最終的には亡命せざるを得なくなり、1959年にインドのMussoorieへ。翌年Dharamsalaに移ったDalai Lama 14世は、孤児院や教育施設を建て、チベット国民達と共に、新たな生活を再スタートさせます。失われかけていた伝統や文化を復活させ、寺院も再建し、Dharamsalaは”little Tibet”と呼ばれるようになりました。

 

15歳で自由を失い、24歳の時には国を失い、過去50年間、亡命生活を余儀なくされましたが、『全ては任務を全うしてチベットを復興させるためだった』と述べられています。2009年、Dalai Lama 14世が73歳の時のスピーチでした。

 

エピローグでは、経済発展のため、神聖な場所が破壊されたり、森林の伐採、産業廃棄物や核廃棄物不法放棄などのため、チベットが犠牲を被っていること、人口6,000,000人のチベットに、7,000,000人の中国国民が移住していることにも触れられています。

 

あとがき

お勧め本シリーズを始めるにあたり、海外図書の書評の書き方について、事前に調査してありましたが、やはりあまり詳細に渡る要約は、違法行為に該当しかねないため、今回より詳細を省き、短くまとめることとしました。これまでの投稿文についても、順次遡って短めにまとめ、詳細については、個別に対応させて頂きたいと思いますので、悪しからずご了承下さいませ。

 

次回予告

初めての方向けシリーズは一旦終了して、次回はもう一歩先に進んでみようかな、という方にお勧めの図書を、5選ご紹介致します。

 

ではまた来月。