隙間時間の英語雑学T-22

Thursday, 4th February 2021   

今週の英語雑学 イディオム - “H”

Hで始まるイディオムは、かなり量が多いです。今回は”hand”に絞りますね。その後”head”に続きます。

解説    

  1. A free hand

『自由な手』つまり、自由にできる権利のことですね。

 

I was given a free hand in organising the school excursion.

学校の遠足の計画を(自由にして良いと)任された。(押し付けられたのではなく、もともとやりたかった場合ですね。)

 

 

  1. Be/get/go out of hand

『手の外に』から想像できますね。日本語でも『手に負えない』と言いますよね。『制御不可能』と言いたい時に使えます。

Things got out of hand at the birthday party and kids were messing around.

誕生日会が手に負えない状態になって、子供達が大騒ぎしていた。

 

“Out of sb’s hand”にすれば、『~の責任ではない』と表現できます。

This project is out of your hand now. You could only wait and see.

当プロジェクトは既にあなたの責任の範疇にはありません。見守ってやりましょう。

 

I’m afraid the matte is now out of my hands.

仕掛かりの案件を部下に渡した後は、たとえ何らかの問題があったとしても『申し訳ございませんが、当方では責任を負いかねます』としか言えません…。

 

 

  1. (get/take/keep your) Hands off (sth/sb) ​

くだけた表現ですが、『手を引っ込める』、つまり『手出しをしない』『干渉しない』ですね。

Get your hands off my beer!

俺のビールに手を出すなよ!

 

言われた方の視点からすれば、このようになりますね。↓

He warned me to get my hands off his beer.

 

ほとんど会話もありませんが、とても可愛くて面白い動画がありました。横に座っているお姉ちゃんが笑いっぱなしで、こっちまで笑えてきます。

Hands off my Doritos

www.youtube.com

 

  1. Give sb a hand

『手を与える?』から想像できますし、日本語でも類似表現がありますね。『手を貸す』、つまり『手助けをする』ですね。”give sb a helping hand”または”lend sb a (helping) hand”とも言います。

 

Let me give you a hand with those bags.

その袋、持ちますよ。

買い物先でたくさんの買い物袋と悪戦苦闘されている方に、手を差し伸べる時などによく使います。

 

勿論、物理的な手助けだけでなくても使えます。

“TraceTogether” will give our society a helping hand during this difficult time.

 

シンガポール在住の方はご存知かと思いますが、当地には、手に握れるくらいの大きさの”TraceTogether”という小型のデバイスがあり、外出する際は必ず携帯しなくてはなりません。これにより自動的に、どこに行ったのかの記録が取られて、コロナウイルス感染者が出た場合に、濃厚接触のあった方に、すみやかに連絡ができる仕組みになっています。

 

ちなみに”give sb a big hand”とすると、全く違った意味になります。

Let’s give a big hand to our special guest!

ゲストの方に盛大な拍手をお送りください!

 

 

  1. Go hand in hand

よく知られている『手を取り合って』という意味の他に、『同時に起こる』、『深く関連してる』という意味もあります。

Hansel and Gretel walked through the woods hand in hand.

ヘンゼルとグレーテルは、森の中を手を取り合って歩いた。

 

Inactivity and poor diet often go hand in hand.

運動不足と不健康な食習慣は、関連している場合が多い。

 

 

  1. Have your hands full

直訳で十分意味が分かりますね。『(忙しくて)手一杯』です。

I’d really love to help you but I’ve got my hands full looking after six dogs.

お手伝いしたいのはやまやまですが、犬を六匹も世話しているので、手一杯なんです。

 

類似表現として、”be up to sb’s ears”, ”be up to sb’s eyes/eyeballs”, “be up to sb’s neck”などもあります。特に違いがあるわけでもないので、気に入った表現を使ってみて下さい。

  

  1. Have your hands tied

​『手を縛られている(のでどうしようもない、何もできない)』と言いたい時に。忙しいからではなく、何らかの制約などがある場合に使います。

We wish we could do, but our hands are tied.

お客様から無理な要望があった時などに、『申し訳ないのですが、それは出来かねます』と言えば、なんらかの規定があるのだな、と理解して頂けるはずです。

  

  1. Have sb in the palm of your hand

『手の平=手の中に持つ』​つまり、誰かを意のままにコントロールできたり、強い影響を与えることを言います。日本語でも『掌中にある、収める』とほぼ同義ではないでしょうか。

 

The salesperson was so charismatic - he got us in the palm of his hand.

そのセールスマンはとてもカリスマ的で、私たちを掌中に収めた。

 

In The Palm of Your Hand ~ Alison Kraus ~ lyric video

www.youtube.com

 

  1. In sb’s capable, safe, etc. hands

『有能な/安全な手(=状態)に(委ねる)』ですね。勿論、語順を変えて、”in the safe hands of sb”にもできます。

 

While running the errands, I left my children in safe hands – with my parents.

用事を済ませる間、子供達を安全なところに預けておいたわ。両親のところよ。

 

ではまた来週。