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Monday, 31st May 2021 

お勧めの英語本解説04/05

  1. Becky’s Terrible Term by Holly Webb

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の予定だったのですが、本を入手できませんでした…。以前図書館で借りて読んだのですが、検索しても見当たらず、購入して間に合うかどうか、というギリギリの日数しか残されていなかったため、急遽変更させて頂きました。大変申し訳ございません。次回からは、もう少し時間に余裕を持たせて準備することに致します。

 

と言うことで、急遽こちらに変更させて頂きました。

Luna by Holly Webb 

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www.holly-webb.com

 

粗筋のすぐ右下の矢印で、移動してみて下さい。このシリーズには、トラ、豹、オオカミなどなど、色んな動物が登場するようですね。ハマってしまいそうです…。

 

もしも既に”Becky’s Terrible Term”を準備されて、内容確認などご希望の方がいらっしゃいましたら、ご連絡下さい。卒業生さんでしたら、ラインまたはメールにて、個別にフォローアップさせて頂きます。

 

あらすじ

Chapter 1

クリスマス。Hannahは家族と一緒に広場に出掛けます。観覧車に乗った後、クリスマスマーケットに。パパにホットチョコレートを買ってもらって、あちこち見て歩きます。木彫りの人形を売っているお店で、Hannahの飼っている猫”Misty”にそっくりな猫も売られています。『紐の付いた操り人形だってあるんだよ』と、お店のお爺さんが見せてくれた木彫りの子熊の操り人形が、Hannahの心を捉えます。お爺さんが、そのクマの操り人形を操ってダンスさせると、クリスマスの音楽とは別に、どこからともなく、ドラムのリズムに乗った音楽が聞こえてきて、その音楽に合わせて、クマがどんどん早く踊り出します。クマは怒っているようにも、怯えているようにも見えます…。ところが、お爺さんがダンスを止めると、ドラムの音楽も聞こえなくなります。Hannahは珍しくおねだりして、少々値が張るその操り人形を買ってもらったのでした。

 

Chapter 2

『どうしてそんなクマの操り人形なんか、買ってもらったの?全然可愛くないのに。』と、2歳年下のOlivia。そのくせ、夕食を済ませてホテルに戻った後、Hannahがバスルームに入ると、勝手に包みを開けて、操り人形を取り出して見ています。『何やってるの?』『見てるだけだもん!』『返してよ!』と引っ張り合うと、クマの片腕が折れてしまいます。『何をしているんだ?』とパパが見に来ます。泣きじゃくるHannahに、『明日、家に帰ったら直してあげるから』とパパは言ってくれましたが、パパが包み直してくれたクマの操り人形を、テーブルの上に置くと、Hannahは泣きながら眠りに落ちるのでした。

 

その夜、寒さのために目が覚めたHannahは、まだ怒りが収まっていません。毛布を掛け直そうと手を伸ばしてみると、どんなに探っても毛布は見当たりません。座り直して手探りし始めると、手に触れたものは毛布ではなく、なんだかゴワゴワして、チクチクするものでした!自分は今や、ホテルの部屋にすらいないようです。それに、パジャマではなく、お店で売られていた、木彫りの人形が着ていたような服を着ています。暗闇に目が慣れてくると、そこは家畜小屋のようなところで、近くで何かが動いていて、うめき声もします!逃げ出したい気持ちを抑えて、その動物の方を見やると、なんとそれはクマではありませんか!?

 

Chapter 3

よく目を凝らしてみると、それは小さな子熊でした。直ぐに攻撃してくる様子はなさそうですが、逃げ出すための道順を目測していると、隣の部屋から大型の動物が体当たりしているような、物凄い音がします。木でできた壁の割れ目から、ギラギラ光る眼と、黄色い牙が見えます。『とにかく今すぐ、ここから逃げ出さなくては!』Hannahは部屋のドアをこじ開け、目蔵めっぽうに走り出します。と、廊下の向こう側から近づいて来ていた男の子と正面衝突して、倒れ込んでしまいます。

 

『大丈夫?』から始まり、お互いにこの家畜小屋の住人ではないことを知ると、とりあえず安全なところまで一緒に逃げることに。男の子に手を引っ張られ、広場を駆け足で抜け、人込みを避け、壁を越えたところでやっと小休止。『本当に大丈夫だった?君は誰?』と聞かれても『100年前からタイムトリップして来た』などと言って信じてもらえるわけもなく…。Hannahは自分の名前を言って、それ以外は覚えていないと答えると、好都合なことに、男の子はHannahが記憶を喪失していると思い込みます。男の子は、子熊を盗み出すために家畜小屋に行ったのだ、とHannahに打ち明けます。

 

Chapter 4

『子熊を盗むですって?何故?』Hannahそこで初めて、捕えられたクマが見世物のために、熱い鉄の板の上で無理やりダンスさせられることを知ります。男の子はMatthiasと言い、木こりのお父さんと自分が作った木彫りの人形やおもちゃを、クリスマスの広場に売りに来ているのです。AlbertとJacobという2人の男が、大きな茶色いクマのBennoを連れてやって来ます。家畜小屋でHannahが見た、子熊のLunaはAlbertに抱きかかえられています。笛吹きと太鼓叩きの男の子2人が、ダンスに合わせて音楽を演奏するのです。自分の目でクマのダンスを見たHannahは、なんとしてもLunaを救い出すのだ、と決意します。2人はLunaを救出するための、綿密な作戦を立て始めます。

 

Chapter 5

物乞いを装って、Hannahが見張り番を務め、AlbertとJacobの目を盗んで、MatthiasがLunaを助け出すという策略になりました。Matthiasが家畜小屋に忍び込みLunaを連れ出す時に、もしもAlbertとJacobが戻って来そうになったら、コマドリ*の鳴き声の笛を鳴らして、Matthiasに危険を知らせるという手筈です。

 

ところが、Matthiasが家畜小屋に忍び込むやいなや、怒鳴り声が聞こえ始め、予想外に早くAlbertとJacobが出て来たではありませんか!Hannahがコマドリの笛を吹くも、音が小さ過ぎてMatthiasに聞こえるはずもなく、なんとそこに、Lunaを抱えたMatthiasまで出て来てしまいます!Hannahはとっさに『助けて!大きなクマが脱走したわ!』と大声で叫びます。『どっちに行ったんだ?』『あっちです、あのマーケットの方です。ほら、今チラッと見えたでしょ?』外の暗さが幸いして、AlbertとJacobは何も疑うことなく、Hannahの目論見通り、マーケットの方に走って行きました。

 

見つからずに済んだと安心したのも束の間、灯りが近づいて来て『何を持ってるんだ?』と、ドラムを演奏していた男の子に詰問されます。もう一巻の終わりです。この男の子が一声叫べば、大きな熊を探しに行った3人は、すぐさま戻って来るでしょう。ところが、『この子熊は返さないからな』とMatthiasが言うと、男の子は『とっとと出ていけ!』と。しかも『ちゃんと面倒をみろよ』とさえも言っていました…。

 

この場では事なきを得ましたが、一刻も早くここから逃げ出さなくてはなりません。子熊は重く、道は険しく、外は暗くてとても寒いのですが、出入り口が閉鎖される前に橋を渡って、街を出なくてはなりません。なんとか時間ギリギリで間に合って橋を渡ると、2人の直ぐ後ろで門が閉められました。

 

* コマドリです。

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可愛いですね!鳴き声はこちらです。↓

A robin sings from a branch

www.rspb.org.uk

Chapter 6

三日月の出ている薄暗い空の下、Matthiasの持つ提灯の明かりで、雪の中で辛うじて川が見えます。川に沿って歩くと、二時間ほどで森に着けるのですが、寒くて手も足も感覚がほとんどありません。一時間ほど歩いたところで、雪がさらに酷くなり、一旦止まらざるを得なくなりました。道に迷う訳にはいかないのです。運の良いことに、すぐそばに使われなくなって、裏返しになったボートがありました。2人はそこで、雪が収まるまで小休止することに。袋からLunaを出してみると、2人の膝の上に乗ってスヤスヤと眠り始めます。今後のLunaの世話について話し合っていると、名案が浮かびます。この森に、子熊を亡くした母熊がいるのです。子熊を恋しく思う母熊は、母親を亡くしたLunaの世話ができるはずです。

 

Chapter 7

雪が止んだので、2人はまた歩き始めます。Lunaもちゃんと着いてきます。目印の木を見つけたのは良いのですが、件の母熊のいるところまでは、この先まだ少し歩かなくてはいけません。最初のうちは物珍しくて、楽しそう歩いていたLunaも、だんだん疲れてきます。重いLunaを再び袋に入れて運びながら、さ迷い歩くのも大変です。MatthiasはHannahに灯りを渡すと、Lunaと一緒に、その場にとどまるように告げて、母熊の居場所を探しに出掛けます。HannahとLunaは、倒れた大木の根の中にできた、洞穴のような場所でMatthiasを待つことに。

 

ウトウトしていると、物音でLunaが目を覚まし、なんだか心配そうにしています。『大丈夫よ、Matthiasが帰ってきたんだわ。Matthias、入ってきてよ』。ところが返事はなく、外はシンと静まり返っています。雪をかき分けて外を見てみると、なんとそれはMatthiasではなく、熊だったのです!

 

Chapter 8

呆然として凍り付いたように動けないHannahに、直ぐ近くからMatthiasが『シィー、静かにして。動かないで』。と、そこにさきほどまで怯えていたLunaが出てきます。すぐ近くに大きな熊がいるのを全く気にも留めない様子で、MatthiasとHannahさえも無視して、頭に付いた雪を振り払うと、座って大人しくしています。母熊がLunaの臭いを嗅いでいる間中も、じっとしていて、されるがままです。と、母熊はLunaの耳や鼻を舐め始め、MatthiasとHannahのことなど、お構いなしです。そして、ゆっくりと森の方に歩き始め、合図のように一声短く呻ると、Lunaは母熊の後について、ちょこちょこ歩き始めます。MatthiasとHannahの方を、一度だけ振り返ったものの、母熊と一緒に森の中へ消えて行きました。

 

これでLunaはもう大丈夫です。MatthiasはHannahに、自作の木彫りの子熊の操り人形を渡します。Lunaを初めて見た時のことを思い出しながら作ったという、その木彫りの子熊は、今は幸せそうに見えます。そして今度はHannahの番です。失われた記憶が戻るよう、Matthiasのお母さんに助けてもらおうということになり、2人はMatthiasの家に向かいます。

 

Matthiasの家に着き、扉を開けると、そこはたくさんの子供達や動物でごった返した、にぎやかな場所でした。Hannahのことを話すと、心配したお母さんが、冷たい体を温めるために、温かいハーブの飲み物を用意してくれました。濡れた服を着替え、囲炉裏の前で体を温め、毛布で体を包みます…。

 

この後Hannahは、無事にもとの世界に戻れたのでしょうか?気になった方は、是非この本を読んでみて下さい!

 

Book Depository

(日本にお住まいの方は、KinokuniyaやAmazonなどの方が良いかも知れません)

www.bookdepository.com

 

あとがき

読んでいる最中も、読み終えた後も、場所がドイツなのに、なぜ英語で話しているのか、木彫りの子熊の操り人形を売っていたお爺さんは、もしかするとMatthiasなんじゃないか、などなど、色んな疑問が頭の中をぐるぐる回っていました。著者のHolly Webbさんは、とても気さくな方なので、また質問してみようかとも思いましたが、あまりにも全てスッキリ答えが出てしまうのも面白味がないですし、自分だけが知ってしまうのも不公平な気もします。そもそも、それは著者さんの意図するところではないと判断して、我慢することにしました。疑問に思われた方、Holly Webbさんにメールしてみては如何でしょうか?お忙しい方ですが、きっと返信して下さると思います。

 

この本を一緒に読みたい!とご希望の方がいらっしゃいましたら、ご一報ください。人数がそろえば、読書会も再開できます(オンラインですが)。卒業生さんでしたら、個人対応致します。それ以外の方は、その都度ご相談させて下さいませ。

 

次回予告

来月末は、次のお勧め図書”King Lear”となります。きちんと時間に余裕を持たるように致します。

 

ではまた来月末。