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Tuesday, 30th November 2021 

お勧めの英語本解説04/05

4. And then there were none by Agatha Christie

今回も、読み方を中心にシェアさせて頂きますね。登場人物についての説明、殺され方(物騒な表現ですみません)を中心に、手短にメモを取ります。メモが面倒であれば、付箋を付けても良いですね。

 

メモの取り方

Chapter 1

この章は、主に人物描写です。次の章に進んでも、人物別に、表など作って、書き足していくと良いと思います。

 

I. Justice Wargraveについて

First-classの喫煙車両で、Soldier Islandに向かう元裁判官。新聞によれば、Soldier Islandは、ヨットマニアの米国大富豪が買い取っていたこの島は、近年ハリウッド女優のGabrielle Turlに売却された様子。人目を忍んでくつろぎたい時だけを過ごそうということで、設備は完備されています。旧知の富豪、Constance Culmingtonから、手紙で招待されたのでした。Oakbridge駅で合流予定。

 

II. Vera Claythorneについて

同じ電車の普通車両でSoldier Islandに向かう、学校の教師で、もっと良い学校で努めたいと願っていたところでした。人材派遣会社に登録していたものの、期間限定の職種は、競争率が高いうえ、子供の相手ばかりでうんざりしていたところ、オファーが舞い込んできたのでした。同じく、Oakbridge駅で合流予定です。

 

検死のことを考えていることからすると、過去に何らかの事件に巻き込まれている可能性ありです。暑い日にもかかわらず、海で人が溺れる状況を思い出し、背筋が寒くなります。Hugoのことを考えまいとしているようですが、どうやら彼氏だったようです。目を開けて向かい側の席を見ると、背の高い男性が座っていました。

 

III. Phillip Lombardについて

向かい側に座っている女性教師のようなその女性を、魅力的だと感じているようです。色々と空想し始めるPhillip Lombardですが、これからのこと(Soldier Islandでの仕事)に集中しなくては、と頭を切り替えます。

 

小柄なユダヤ人からオファーがあったその仕事とは、これまたSoldier Islandでの短期もの。詳細は契約後、というやや怪しい感じの案件ですが、金銭的に余裕のないPhillip Lombardは、各段に高い報酬に惹かれて契約します。落ち合う場所は、当然Oakbridge駅です。

 

IV. Emily Brentについて

幼い頃から厳しい躾を受け、65歳の現在でも、背筋をきちんと伸ばして、普通車両の禁煙席に腰掛けています。若者のマナーの悪さの羅列から、他者に対しても厳しいという一面が窺えます。彼女もまた、手紙で招待を受けていますが、サインの文字が読みづらく、招待主の名前すら、はっきりしません。唯一、手紙の内容から分かっていることは、手紙の送り主は、数年前にBelhavenというところに旅行で長期滞在した際、意気投合した中年女性であるらしいということです。株の配当金も目減りし、収入も寂しくなってしまった今、無料で旅行できるのですから、願ってもないことです。

 

V. General Macarthurについて

旧友のOwenと名乗る人物から、『みんなで昔のことを語り合おう』と、手紙でSoldier Islandへの招待を受けています。車窓からExeterの街並みを眺めながら、昔の友人たちのことを思いう浮べています。(なんだか、人物描写や状況説明が短くなってきているようです…。)

 

VI. Dr Armstrongについて

裕福な暮らしに憂鬱は付き物。休暇を取っている暇などはない、と諦めかけていたところに舞い込んだ、休暇のような依頼は、Soldier Islandに住むOwen夫妻の、妻を往診するというもの。受診料は既に同封されており、自身の高級車で目的地に向かいます。

 

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↑写真は当時の物ではありませんが、クラシックカーっぽい高級車だったようです。

 

 

VII. Tony Marstonについて

長身のイケメンで、こちらも高級車にて、現地に向かうところです。詳細は省かれていますが、やはりOwen家に招かれている様子。Soldier Islandがハリウッド女優のGabrielle Turlに買い取られたのがデマだったのは残念だ、とボヤいていますね。

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↑古いモデルが見当たりませんでしたが、当時においても、このような最先端の高級車、という感じだったのでは、と思われます。

 

 

VIII. Mr Bloreについて

Mr Bloreもまた、電車で目的地に向かっています。Mr Bloreは何故か、自分以外に招待されている面々を知っている様子。この章には登場していませんが、使用人として雇われたRogers夫妻とも、Soldier Islandで合流する予定です。車内で乗り合わせた老人に『嵐がやって来る!裁きの日は近いぞ!若者よ、お前に言っているのだぞ、裁きの日は近いのだ!』と意味深なことを言われます。『貴方の方がうんと近いですよ』と心の中で呟くも、それは誤りでした…。(Thomas Rogers and Ethel Rogers)

 

Chapter 2

この章も人物描写が多いです。お互いをどう思っているかが、他人の目から描かれていますね。

 

I. Soldier Island

Oakbridge駅で集合し、タクシーに乗り合わせてフェリー乗り場に向かいます。一本後の電車で来る者、車で到着する2人も合わせて、2台のタクシーに分かれます。

 

II. タクシーでの道のり

曲がりくねった寂しい山道、乗り合わせたメンバーと、長旅の間、話をしながら過ごしています。

 

III. ボートでSoldier Island

Fred Narracottの操縦する小さなボートで、一行はSoldier Islandに向かいます。こちらも、思っていたより距離があり、天候が悪かったら大変だろう、という話になっています。

 

IV. Soldier Island到着

南向きの立派なたたずまいの家で、一行は使用人のRogers夫妻に出迎えられます。天候の心配をする者もいますが、一行は上機嫌です。

 

V. Veraの部屋で

VeraがRogers夫人に、部屋を案内されます。感じの良い調度、Soldier Islandにちなんだ、ユーモアのある詩の額縁があります。


VI. Dr Armstrong
到着

自家用車を運転してフェリー乗り場に行ったDr Armstrongは、一足遅れてSoldier Islandに到着します。Justice Wargraveがいることに気付きます。

 

VII. Justice Wargrave Dr Armstrongの再会

Justice Wargrave がDr Armstrongに、Soldier Islandへ招待されることになった経緯を尋ねます。Dr ArmstrongはOwne夫妻に招かれていますが、Justice WargraveはConstance Culmingtonだという、矛盾が発覚します。使用人のMr Rogersは、Owen夫妻に雇われており、Constance Culmingtonについては、知らされていないと答えています。

 

VIII. Anthony Mastonの部屋で

Anthony Mastonは、温かいシャワーを浴びて、いつものように今、その瞬間を楽しんでいます。

 

X. General Macarthurの部屋で

General Macarthurは、何かが怪しいと感じていますし、Phillip Lombardも、一癖あるとしか思えませんが、ボートは既に島を出てしまっているので、ここに滞在するしかありません。

 

XI. Phillip Lombardの部屋で

一方Phillip Lombardは、1週間、存分に楽しむつもりです。

 

XII. Emily Brentの部屋で

夕食が出来るまでの間、Emily Brentは部屋で聖書を読んでいます。

 

Chapter 3

この章は主に晩餐会の様子ですが、楽し気な雰囲気が一転して…。

 

I.訴訟

素晴らしい食事と会話を楽しみ、一行は次第に打ち解けていきます。ところが、コーヒーが配られ始めて、9時を回った頃、何の前触れもなく、どこからともなく、急に声が聞こえてきます。しかも、それは一行がそれぞれ、過去に犯した罪を訴えるものでした!

 

II. レコード

その声が唐突に止まると、一行はお互いに顔を見合わせ、何が起こったのかを理解しようとします。それは、隣の部屋のレコードからの声でした。Mr Rogersによれば、Mr Owenからの指示で、夕食後にレコードを掛けるように言われていたとのことでした。

 

III. 真相究明

なぜこのようなことになったのか、真相究明のため、一行は、誰にどのように招待されたか、などの情報交換を始めます。Justice Wargrave が中心となって、裁判もどきの事情聴取が始まります。結果、ある狂人によって仕組まれたものに違いない、という事になります。

 

 

Chapter 4

裁判は次の段階である、尋問へと進みます。

 

I.~IV.

各自が異議申し立てをしていますが、Emily Brentだけは、『何も言うことはない』と言って譲りません。身に危険を感じたJustice Wargraveが、翌朝の船で全員本土に戻ることを提案しますが、Tony Marstonだけは、『せっかくの機会を楽しみたい』と主張。(招待された8人と、使用人の2人以外、この無人島には、誰もいません。物資の調達は、毎日船でやって来るFred Narracottに頼っています。)

ところが、手にした飲み物を飲むや否や、Tony Marstonは倒れ込んでしまいます…。

 

 

Chapter 5

 

I. 最初の死者

Dr ArmstrongがTony Marstonの死を確認します。飲み物に毒物が入っていたようなのですが、状況からみると、本人以外の誰も、飲み物に毒を入れることが出来なかったはずです。自殺するようなタイプには見えない、誰か他の物が仕組むような余裕はなかった、などなど、謎は深まります。

 

 

中略

 

 

終章

事件発覚後のロンドン警視庁では、謎をめぐり、喧々諤々です。招かれた10人以外に、だれも滞在していなかった孤島で、お互いがお互いを殺し合っていたことは確かですが、何のために、誰が誰を…?孤島でのお膳立ては、全てIsaac Morrisという男によるものですが、怪しい商売に身を染めている彼について、多くは分かっていません…。

 

 

ロンドン警視庁に届けられた書状

そんな中、ロンドン警視庁宛ての書状が届きます。漂流していたところ、トロール船に引き上げられた瓶に入っていた殺人告白の書状は、幼い頃から冒険物語に憧れていたJustice Wargraveによるものでした。動機や経緯、手法、綿密な計画、クリアしなければならなかった問題点などが、詳細にしたためられていました。

 

 

と、このような感じで進めていきます。とんでもない文字数になってしまったため、途中、かなり省略しましたが、詳しく知りたい方は、ご一報下さいませ。2,000語を超える長文でも構わなければ、別途シェアさせて頂きますね。

 

 

あとがき

 

映画化もされていたようですし、当然和訳本も出ていて、既に読まれた方もいらっしゃると思います。ストーリーを知っている本を、あらためて英語で読むことには、それなりの利点もあります。既知の物、易しい物、ページ数の少ない物から始めましょう!

 

 

次回予告

来月末は、Jack Canfield“How to Get from Where You Are to Where You Want to Be”の解説になります。

 

自己開発系のハウツーものですね。その他にも、同じジャンルで何冊か読んでいますが、内容、語彙、まとめ方等、総合的に見て、おそらくこの本が最も読み易いと思われますので、お勧めする次第です。

 

ではまた来月。