お勧めの英語本5選B-26

Tuesday, 28th February 2023       

お薦めの英語本解説01/05

  1. Animal Farm by George Orwell

“Animal Farm”とは、農場の動物達が自分達で運営する農場に付けた名前です。最初は、ごく当たり前に人間に運営されていた農場なのですが、理想の農場を築くため、動物達が人間を追い出して、自分達で運営を始めます。数々の困難を乗り越えた先は…?

 

いつもの通り、最初の1~3章では、特に人物関係(動物関係?)の把握に気を付けて。では早速、メモを取っていきましょう。

 

メモ

Chapter 1 Mr Jonesの農場にて

Mr Jonesの農場で飼われていた老齢の豚Old Majorは、年齢と経験、高い知能と知識から、他の動物達に尊敬されています。ある日、そんなOld Majorが夢を見ます。余命いくばくもないことを察知したOld Majorは、夢の内容を農場の動物達に伝えることが使命であると感じ、会合を持ちます。夢に出てきた、人間のいない平和な生活のこと、幼い頃に聞いた動物称賛の歌についてを語り終えると、『二本足で歩くもの(人間)は悪であり、四本足や羽を持つもの(動物)は仲間だ。今こそ反逆を起こし、人間を排除すべきである』という考えが、深く浸透します。Old Majorの歌った”Beasts of England”を、全員で大合唱するとMr Jonesが目を覚ましてしまい、会合は急遽終了となります。

 

白ヤギMuriel、農場で最年長でロバのBenjamin、犬のBluebell、Jessie、Pincher、そして馬のBoxer、Clover、Mollieは、この先も頻繁に登場します。それぞれの性格もメモしておくと、後で『なるほど!』と思えることが多く、楽しめると思います。

 

 

Chapter 2 動物達の反逆

Old Majorは、三日後に静かに息を引き取ります。Old Majorの意志を引き継いで反逆を企てるのは、3匹の豚Snowball、Napoleon、Squealerです。SnowballとNapoleonは、この先中心となって改革を進めますが、そりが合いません。補佐的な役割を果たす、小柄でまるまると太ったSquealerは、論争で言いくるめることが得意、Mr JonesのペットだったカラスのMosesは、優秀なスパイでした。

 

週末に酔っ払って、翌日昼過ぎに帰ってきたMr Jonesは、農場の動物達に餌をやるのも忘れて家に入ると、応接間のソファーに倒れ込み、またウトウトし始めます。怒りの頂点に達した牛がドアを蹴り破ると、他の動物達も続いて大暴れし始め、手に負えなくなった人間達は、大慌てで逃げ出します。こうして、Jones夫妻と4人の使用人は、農場から追い出されたのでした。反逆は大成功し、Mr JonesのManor Farmは”Animal Farm”と改名され、7つの掟が定められます。

 

  1. 二本足で歩くものは全て敵である
  2. 四本足で歩くもの、翼を持つものは全て同士である
  3. 動物は決して服を着ない
  4. 動物は決してベッドで寝ない
  5. 動物は決して飲酒しない
  6. 動物はいかなる動物も殺してはならない
  7. 動物は皆平等である

 

動物の中でも、豚はとりわけ知能が高いようで、猛勉強した甲斐あって、“friend”が”freind"と、誤って綴られていたり、アポストロフィの付け方が間違っている以外は、7つの掟は正しく書かれ、目につく場所に掲示されました。

 

 

Chapter 3 動物による動物のためのAnimal Farm

動物は全て平等だが、豚はとりわけ頭脳を駆使するから、という理由で、リンゴと牛乳を特別に配給されることになります。このようにして、この先も少しづつ、”adjustment”が加えらていきます。なんとなく、既に先が読めてしまいますね…。

 

 

Chapter 4 Mr Jonesの仕返し

農場を取り戻そうと、使用人達を従えたMr Jonesが、銃を持参して、Animal Farmを襲撃します。動物達は、このようなことは想定済み、準備万端でした。双方に犠牲者が出てしまいますが、最終的にAnimal Farmは勝利を納めます。唯一善人だった少年が、Boxerの蹄鉄を直に受けて、亡くなってしまいました。農場側は、銃弾に当たった羊が犠牲になりました。その他にも数多くの負傷者を出し、勇敢に戦ったSnowballも負傷しました。

 

 

Chapter 5 裏切り

生産性を上げて、快適な生活を送るための風車設立に大忙しのAnimal Farmですが、様々な事件が起こり始めます。砂糖とリボンの誘惑に負けたMollieが脱走、人間側につきます。風車設立に反対のNapoleonは、忙しく働くSnowballを冷ややかな目で見ています。

 

 

Chapter 6 Snowball追放

ある日突然、Napoleonが育てた犬に襲われて、SnowballがAnimal Farmから追い出されてしまいます。すると間もなく、風車設立に反対していたはずのNapoleonが、風車設立を再開させます。Squealerの説明によれば、Napoleonは、風車設立に反対していた訳ではなかった。そもそも風車設立のアイディアは、SnowballがNapoleonから盗んだものである。それ故、これまでの過程は全て、Snowballを追放するための作戦だったと説明します。

 

11月のある日、人間達の手により、風車が破壊されてしまいます。最初の襲撃から学び、大変な苦労を重ねて、壁に厚みをもたせて完成させた風車が、爆撃音と共に、無残に崩れて果てていました。『これはSnowballの仕業だ』と、Napoleonは続けます。『自分が追い出されたので、悔しくて仕返しをしたのだ』と。

 

Napoleonによれば、Snowballは最初からMr Jonesと手を組んでいて、農場の状況は全て、人間達に筒抜けになっていた。Mr Jonesによる農場襲撃も、うまく仕組まれたもので、疑いを逃れるために、Snowballにわざと負傷させたことは、発見された秘密文書から確認できる…(中略)

 

博物館として保存することで同意していたMr Jonesの住み家に、豚だけが住み始め、禁止されていたベッドでの就寝、飲酒も、掟に修正が加えられて、いつの間にか条件付きで可能になっています。やってもいない罪を自白をした動物達は、無残に殺されるか、自殺を強いられます。(実際の所、労働力が風車再設立に割り振られて、収穫が激減したため、頭数を減らすための対策だったのでは、と思われますが、あまりにも残酷過ぎて、途中で読むのが辛くなってしまいました。)これらについて、掟に逆らうものではないかと、首をひねる動物達もいましたが、口の上手いSquealerに、その都度うまく言いくるめられてしまいます。

 

幸せな生活を送るために始めたAnimal Farmですが、どんどん悪い方向に進んでしまっています。この先一体どうなるのでしょうか?気になる方は、是非続きを読んでみて下さいね。

 

 

あとがき

いつもつも、長くなってしまってすみません。出来る限り手短に簡潔に、と何度も書き直していると、いつも月末ギリギリになってしまいます…。視力もかなり落ちてしまったので、誤字脱字もかなり多いのではないでしょうか。重ね重ね申し訳ございません!(近々、眼科で検診を受けて参ります。)

 

上手にまとめてくださって、質問も受け付けてくださる、楽しいサイトを見つけました。

Animal Farm: Study Guide

https://www.sparknotes.com/lit/animalfarm/

内容について日本語でお話したいかたは、ラインにてご連絡下さいませ。

 

 

次回予告

来月末は、Dawn Frenchさんの”Dear Fatty”です。

 

ではまた。