今回のお薦めの英語本5選B-24

Sunday, 31st July 2022 

今回のお薦め英語本5

今回も新旧ごちゃまぜで、難易度もバラバラです。シリーズ物の第一作を選ぶと、どうしても古い物になってしまいますが…。英語の本に初めて挑戦したい方は、こちらをご参照下さいませ。↓

 

初めての方にお薦めの英語本5選B-01

mamatange.hatenablog.com

 

繰り返しになりますが、読書する際のポイントをまとめますね。

  1. 辞書はできる限り使わず、想像力で読み進める。
  2. 細かいことは気にせず、どんどん読み進める。
  3. 後で戻って読み直さなくてもすむように、登場人物の特徴や人間関係、内容を大雑把にメモしておく。(付箋をその個所に直接貼るのがお薦め。)

動画と同様、分からなかったところは気にせず、分かったことを喜びとしましょう。ざっくり内容がつかめればOKです。(読み終えたチャプターやパラグラフを、数行で要約する程度です。)英語を理解しようとするのではなく、英語をツールとして、本を楽しむ感じで行きましょう!余裕があれば、『あぁ、こんな言い方をするんだなぁ』と、心の引き出しにしまっておく程度で、将来十分役立ちますよ。

 

  1. The Firm by John Grisham

自分が初めて出会ったこの著者の最初の作品は、”The Client”でした。本ではなく、映画を観たのですが、まさに『手に汗握る』という感触でした。この著書は専門用語もそれほど多くはなく、比較的読み易いのでは、と思います。逆に、個人的に一番難解だったのは”Runaway Jury”です。映画を観た後で本を買って、夫と共に読み直しました…。全501ページと、ボリュームがありますので、何冊か読んだことのある方や、映画などで既に内容をご存知の方にお薦めです。

 

  1. Horribly Famous (Dead Famous) books (Newton and his falling apple)

Newtonが、リンゴが木から落ちるのを見て疑問を持ち、Gravityの法則を発見したことは、誰もが知るところですね。発見・発明好きにお薦めの一冊です。ストーリーを追うものではないので、興味のない箇所は飛ばしても良いですし、細切れに読めるので、まとまった時間が取れない方、忙しい方にもお薦めです。

 

  1. Postmortem by Patricia Cornwell

この著者の本で初めて読んだのが、この『検視官』。まだ日本にいる頃だったので、和訳物だったと思います。実は、それまで読書などしたことがなかったのですが、ミステリー小説好きの母に薦められて嫌々読み始め、気付いたらすっかりハマっていました。読書生活への第一歩を踏み出させてくれた著者に、ひたすら感謝です。

 

  1. Think about it! Philosophy for Kids by Alex Woolf

哲学を勉強しなくてはならなくなり、まず手始めに!と思って借りてみたら、大変分かりやすかったです!新しい分野の物を読み始める時は、子供向けの本から入ると、すんなり先に進めますね。

 

  1. Norwegian Wood by Haruki Murakami

随分昔に出版されたものですが、日本語で書かれたものが英訳されると、こうなるんだ!という新しい発見ができると思います。社会人一年生の時、職場の先輩たちがこぞって読んでいたのを、懐かしく思い出しました…。

 



次回予告

今回は、新たな分野を加えてみましたが、まだまだマンネリから抜け出せていません。ご意見、ご希望がありましたら、ラインでお知らせ下さいませ。(id:makylee ウインク猫) ホラーだけは、勘弁してください…。

 

来月末から、順に毎月一冊づつ解説致しますね。

 

ではまた来月。

 

お詫び

申し訳ございません!シンガポール時間に合わせており、50分遅刻してしました!

お勧めの英語本5選B-24

Thursday, 30th June 2022    

お勧めの英語本解説05/05

  1. Tomorrow Will Be a Good Day by Tom Moore

 

いつもの通り、人物関係(特に家族間の)を把握しながら読み進めましょう。各章に勝手にタイトルを付けていますが、あくまで個人的なメモですので、悪しからずご了承くださいませ。では早速、メモを取っていきましょう。

 

 

メモ

Chapter 1 Captain Tomと家族

お父様のWilfred Mooreには、お兄さん1人とお姉さん2人、お母さまのIsabellaには、兄と弟が3人います。お父様は若い頃、病気で聴力をほとんど失ってしまいますが、結婚して2人の子供に恵まれます。Captain Tomは第2子。姉のFredaは生涯独身でした。父方のお爺さまはThomas Moore、お婆さまはHannah Moore、母方のお爺さまはJohn Hird、お婆さまはFanny Hirdです。

 

Chapter 2 Captain Tomの幼少時代

Captain Tomは、幼い頃から自然を愛し、家事手伝いも積極的にこなす、活発な少年だったようですね。お婆さまのOatmeal biscuitsのレシピをシェアして下さっています。

 

 

Chapter 3 Captain Tomの少年時代

友好関係や、家族間の関わりについて。Captain TomはGranny Fannyと大変親しかった半面、Granny Hannahとはあまり交流がなかったようですね。父方の伯父さまのUncle Billy、母方の伯父さまのUncle Arthurとも、親しく行き来がありました。

 

 

Chapter 4 Captain Tomの少年時代(Uncle Billyの死)

Billyという犬を飼い始めています。料理の腕前も随分上がりました。幼い頃から、車やバイクの事を教わったり、ガレージで解体や修理を一緒にしていたUncle Billyが、排気ガス中毒で亡くなってしまいます。借金を苦にした自殺のようですが、警察の計らいで事故扱いとなりました。

 

 

Chapter 5 Captain Tomの青年時代

Uncle Billyの死後の交友関係などなど。78ページに”Tomorrow will be a good day”の一文がありますね。

 

 

Chapter 6 軍人時代

第二次世界大戦に突入。徴兵されますが、ここでもCaptain Tomは全てを前向きに捕え、努力に努力を重ねます。

 

 

Chapter 7 大戦中

日本軍による真珠湾攻撃の写真で始まるこの章は、大戦初期について。努力も評価され始め、船で向かった先のインドでは、Uncle Billyから学んだ機械関連の知識を生かして、メキメキ頭角を現し、昇進します。

 

 

Chapter 8 大戦中

この章の始めには、インパール作戦で、ビルマミャンマー)に整列する日本兵達の写真が。一軍はビルマに南下します。作戦変更のため、連絡係兼配達係のような役目を仰せつかうも、バイク運転の技術を生かし、大活躍。

 

 

Chapter 9 大戦中

軍人精神、知識や技能が認められ、またもや昇進。友人であり戦友でもあるPhilip Thorntonの戦死の知らせに、心を痛めます。

 

 

Chapter 10 & 11 終戦

日本軍との戦いについて記載されています。憎しみや嫌悪といった感情は、人格者のCaptain Tomの記述からは読み取れません。

 

 

Chapter 12 帰郷

終戦後に帰郷したCaptain Tomは、愛犬Billyの死について聞かされます。

 

 

Chapter 13 平和な日常に向かって

1945年8月9日の長崎への原爆投下の写真で始まり、『どこまでも屈しない日本を、この先続くであろう、さらなる犠牲から救うべく、原爆が落とされた』と続きますが、我々はそんな理由は、何度聞いても納得できませんね。

 

 

Chapter 14 戦後の生活、結婚

Captain Tom は友人の彼女の友人であるBillieと結婚しますが、すでに難航しそうな模様。Billieには、精神面で重大な問題があるようなのです。

 

 

Chapter 15 家族経営の会社が倒産

祖父の代に築き上げた建設会社が倒産してしまいますが、持ち前の不屈の精神が、随所にちりばめられていますね。P231の”I am not a man for regrets.”という一文が、心に響きます。

 

 

Chapter 16 別れと出会い

妻の精神状態が、手の施しようもないほどの状態となり、やむなく離婚します。離婚後間もなく、母のIsabellaが亡くなります。以前勤めていた会社に再就職したCaptain Tomは、。以前から惹かれていた元同僚のPamelaに再会。驚いたことに、彼女はまだ独身。2人は急接近し、Captain Tomの離婚の成立を待って、直ぐに結婚します。

 

 

Chapter 17 新しい家族(1

前妻の場合と異なり、父親が認知症であること、交際中に気付いていた、不可解な素行の原因が母親にあることなど、全てを受け入れてのPamelaとの結婚でした。長女Lucyが生まれて間もなく、父のWilfredが亡くなってしまいます。

 

 

Chapter 18 新しい家族(2)

次女のHannahの誕生→大学入学、Lucyの結婚、姉のFredaの死、友人のBrianの死、と続きます。

 

 

Chapter 19 スペインでの生活

仕事の関係で、一家はスペインに移住します。楽しい生活ではありましたが、Captain Tomが大怪我をしたり、Pamelaの症状に悪化が見られ、一家は帰国します。帰国後、重篤化した認知症のため、Pamelaは施設に入居し、数年後そこで死を迎えます。

 

 

Chapter 20 子供達の家族

長女LucyはTomと結婚し、2人の男の子ThomasとMaxに恵まれます。次女HannahはColinと結婚、一男一女BenjieとGeorgiaをもうけます。

 

 

Chapter 21 NHSについて

家族の病歴と、NHSへの感謝の思いがつづられています。これが、後のチャリティーに繋がるのですね。そもそも、この本はそのために書かれていたようですが。

 

 

Chapter 22 歩け歩け募金

日本で話題になっていたかどうかは分かりませんが、Captain Tomが行った募金活動についてです。本の冗談から始まった募金活動ですが、孫や娘夫婦の協力で、世界中を巻き込み、インタビューやテレビ出演で大忙しの日々です。

 

Captain Sir Tom Moore: How he inspired the nation

www.youtube.com

 

 

Chapter 23 100歳の誕生パーティ

コロナ禍でなければ、親しい親類や友人と共に過ごすために計画していた誕生日パーティーですが、取り止めせざるを得なくなってしまいました。それでも、メディア対応には息をつく暇もありません。功績を称えられ、女王からナイト爵位を授与します。

 

Captain Tom Moore adds a book to his fund-raising efforts

www.youtube.com

 

あとがき

予想通り、第二次世界大戦で、敵国日本と戦う場面の描写がありました。心が痛みますね。インパール作戦についての言及もあり、大変考えさせられる1冊となりました。歴史の授業で、大戦について詳しく学ぶようなことはなかったと記憶しておりますが、日本側から見たものとは大変異なります。本書の内容には直接関係がありませんが、歴史に限らず何事も、多角的に見て考えることが大切ですね。

 

UKヒットチャートで堂々の一位となった曲です。最年長者として、ギネスに認定されたそうですね。

 

You'll Never Walk Alone - Captain Tom Moore, Michael Ball & The NHS Voices of Care Choir

www.youtube.com

 

次回予告

来月末は、次におすすめする5冊のご紹介となります。

 

ではまた。

お勧めの英語本5選B-23

Tuesday,31st May 2022 

 

お勧めの英語本解説04/05

  1. Call for the Dead by John Le Carré

ミステリー小説というと(正確にはスパイ小説ですが)、どうしても女流作家ばかりに目が行ってしまって、聞いたことのない男性作家の本を、敢えて手に取ることはありませんでした。読んでみて、本当に良かった!この先も読みたい!と思える一冊です。

 

繰り返しになりますが、知らない単語や分かり辛い表現は、一旦切り捨ててしまっても、ストーリー展開が分かれば大丈夫です。何冊も読んでいるうちに、だんだん知らない単語が少なくなってきますよ。

 

では早速、メモを取っていきましょう。最初は丁寧に読み進め、人物関係をしっかり把握しましょう。社会的な背景も、分かり辛ければ切り捨ててしまっても、大丈夫です。各章のタイトルおよびメモの内容は、翻訳ではありませんので、ご了承くださいませ。

 

 

メモ

Chapter 1 George Smileyについて

英国秘密情報部員Smileyの美貌の妻Ann Sercombは、結婚して2年足らずで、別の男性と駆け落ちしてしまいます。Viscount Sawley, Jebedee, Steed-Aspreyなどの人物も登場しますが、ストーリー展開にはほとんど影響ありませんので、軽く流しても大丈夫。

 

 

Chapter 2 未解決

外交官のSamuel Arthur Fennanは、登場とほぼ同時に死んでしまっています。内部告発の疑惑を晴らすために、Smileyが尋問した直後のことです。Mastonによれば自殺だそうですが、Smileyは疑問視。P11に登場するSparrow氏はたまに出て来る程度ですが、情報部員Peter Guillam氏は後ほど大活躍します。MastonはSmileyに、直ちにFennan宅を訪れ、Fennanの妻を尋問するよう指示を出します。

 

 

Chapter 3 Elsa Fennanについて

Fennanの妻Elsa Fennanは、ドイツ出身の目つきの険しい瘦せた女性で、夫よりも年上だと見受けられます。(Jamie Lee Curtisのような感じかな…?)大変なショックのためか、涙さえ見せず、消耗しきっている様子。簡単な聞き込み調査は終了しますが、夫が殺された夜、一人で劇場に行っていたというElsaから聞かされたFennanの様子は、Smileyと知るFennanの様子とは、かけ離れたものでした。そして、帰途に着こうとしたSmileyが、上司からの連絡だと思い込んで出た電話は、Fennan自身が依頼したと思われるモーニングコールでした…。怪し過ぎますね!

 

 

Chapter 4 噴水カフェでコーヒーを

イタチのような顔をしたMendel警部補登場。Smileyはすぐに、彼に好感を抱いたようですね。しばらくしてから、一緒に非公式な捜査を進めることになります。Smileyは、噴水カフェでMendelとコーヒーを飲みながら、話をすすめます。再びElsaを訪ねたSmileyが、モーニングコールのことを尋ねると、Elsaは自分が依頼したものだと嘘をつきます。何としてでも夫が自殺したことにしたい様子、非常に怪しいですね!

 

 

Chapter 5 Mastonとのやりとりなど

Elsaへの2度目の聞き込みを終え、Mendelをロンドン警視庁に車で送り、オフィスに戻ったSmiley。Mastonに異論を申し立てるも、Smileyの不手際のためにFennanが自殺したとして、聞く耳を持ちません。とりつく島もないやり取りの結果、Smileyは完全に意欲を喪失。デスク整理をしていると、トレーにFennanからの手紙が。『伝えたいことがある。明日の昼休みに会いたい』という内容のもので、手紙の日付は一日前です。Maston宛てに辞表を書き、Fennanからのその手紙をホチキスで辞表に止め、Smileyはオフィスを後にします。

 

疲れ切ったSmileyは、クリーニング店から洗濯済みの衣類を受け取り、自宅に向かいます。ところが、自宅に着いてドアを開けようとすると、家の中で人の気配が。とっさに、手にしていた家の鍵をポケットに隠し、ドアベルを鳴らします。驚いたことに、会ったこともない若者がドアの隙間から顔を出すではありませんか。『Smileyさんは在宅ですか?』と尋ねると、『はい、おります。どうぞお入り下さい』とドアを全開にします。一瞬ためらった後、『それには及びません。すみませんが、これを渡して頂けますか』と、手にしていたクリーニングの袋をその若者に渡して、自宅を後にしました。怖いですね!

 

車を出しながら、近くに停まっていた何台かの車のナンバーを控え、この先どうすべきかを考えるSmiley。Mendelに連絡を取ろうと、最寄りの電話ボックスでロンドン警視庁に電話したSmileyは、Mendelが既に辞めてしまったと聞かされます。一体この先どうなってしまうのでしょうか?

 

Chapter 6 紅茶と思いやり

苦労して聞き出した住所を頼りに、SmileyがMitchamのMendel家を訪れると、Mendelは庭の手入れをしています。部屋が温まっていないので、紅茶を用意すると言いながら、MendelはSmileyを温かく迎え入れます。紅茶を飲みながら事の次第を話すSmileyに、危険を察知したMendelは、しばらく泊まるようSmileyに勧めてくれます。

 

話を進めるうち、Smiley宅の近くに停めてあった車の所有者であるAdam Scarrを訪ねることに。2人でBattersea Bridge RoadのScarrの車庫に向かい、MendelがScarrを尋問する間、Smileyは近辺を捜索。暗い通りを渡って、少し先に停めてあった車のナンバープレートを確認すると、あろうことか、それは、Smileyの家の近くに停めてあったものでした。と、背後で足音が聞こえ、振り返ろうとしたSmileyに、何者かが鈍器で殴りつけました。

 

 

Chapter 7 Scarrについて

血を流して倒れているSmileyを、救急車で病院に送ると、MendelはScarrのところに戻り、さらに厳しい尋問を開始します。犯人と思われる人物像、その人物とどのようなやり取りがあったのか、その連絡方法や、支払い方法など、詳細を聞き出しました。

 

 

Chapter 8 病院のベッドで

Mendelが面会を許されたのは、Smileyが意識を取り戻して3週間後のことでした。捜査内容を手短に伝えてくれたMendelに、SmileyはGuillamを連れて来るよう依頼します。打撲傷でズキズキと痛む頭で、Smileyはノートを作成し、時系列に起こったことや、数々の疑問を書きつけていきます。誰にとって、そして何故、FennanがSmileyと接触することが、それ程にまで危険だったのか?何故Fennanの妻は、嘘をついたのか?

 

 

Chapter 9 情報整理

MendelがGuillamとともに、Smileyを見舞います。Fennanの遺書とSmileyへの手紙が、同じタイプライターで打たれていたことが判明したと、Guillamからの最新情報がありますが、それでもまだ、この事件には、意味をなさないことが多すぎます。2人が帰り、ウトウトと眠りに就きそうになったSmileyの耳に、廊下での喧騒が耳に入ります。急にドアを開けて入ってきたMendelがSmileyに告げた知らせは、Scarrの死でした。

 

 

Chapter 10 別人からの情報

供述の信ぴょう性が全くないこの事件で、本当に何が起こったのかを突き止めるため、MendelはElsaの行っていた劇場を訪れます。そこで聞かされたのは、会員制のその劇場には、Elsaは毎週火曜日の夜、一人で出掛け、夫だと思われる外国人の男性と落ち合い、離れた席に座っていたこと、Elsaもその男性も、上演中に預けておいたオルゴールを、上演後に持ち帰っていた、などなどです。Fennanが殺害された夜は、Elsaがオルゴールを忘れて帰宅したため、翌日その男性が取りに来たとも。

 

 

Chapter 11 Smileyの過去

MendelがSmileyを見舞うと、そこにはGuillamがいます。Mendelが2人に聞き込みした内容を伝えると、Smileyは翌日の朝退院する予定だと告げます。退院したSmileyから2人に伝えられた内容は、主にSmiley自身の経歴ですが、ここで登場するDieter Freyは最重要人物です。

 

またまた文字数が超過してしまいましたので、この先はさらに短く、ザックリ粗く進めますね。

 

Chapter 12 Elsaの供述

三度訪れたSmileyにElsaが供述したのは、5年前にFreyと接触があったこと、Fennanがスパイであったこと、自分が中継役であったことなどでした。Freyは当時、Freitagという偽名を使っていたようです。

 

 

Chapter 13 Fennanに対する疑問

スパイであるはずのFennanについて、調べれば調べるほど、およそスパイらしからぬ事実ばかりが浮かび上がります。この章ではMarlowやMundtが再登場します。気になる方はChapter 5から13くらいまでを、もう一度パラパラと見てみて下さい。気にならなければ勿論、確認不要です。

 

 

Chapter 14 ドレスデンのグループ

Freyを中心とするドレスデンを拠点とするグループについてです。今まさに国外逃亡しようとしているMundtは、Smileyを殺そうとした人物のようですね。

 

久し振りに自宅に戻ったSmileyが、溜まった郵便物を整理していると、Mastonからの謝罪の手紙と、別れた妻からの誘いの手紙が届いていました。

 

 

Chapter 15 最終シーン

ElsaとFreyをおびき出しておいた劇場で、MendelとGuillamが張り込みをしています。このように人目の多い場所で、一体何が起こり得るのかと思いきや、FreyがElsaを殺害して逃亡。Freyの追跡をMendelに任せ、GuillamはSmileyに連絡を取るため、公衆電話へ。

 

 

Chapter 16 霧の中で

Guillamに合流したSmileyは、Scarrの遺体が見つかった、テムズ川の橋げたに向かいます。SmileyとFreyが再会して…。ここで実際に何があったのか、詳しく知りたい方は、是非本書をお読みください。

 

 

Chapter 17 Mastonへの手紙

SmileyからMastonに宛てた手紙で始まるこの章では、事件の解析が記されています。生き証人のいない現在、これを立証することは不可能ですが。

 

 

Chapter 18 チューリッヒ

MendelとGuillamと食事を共にしながら、事件について話し合ったSmileyは、飛行機で元妻の待つチューリッヒに向かいます。2人はこの先、どうなるのでしょうか?

 

 

あとがき

この小説の初版が出版されたのは1961年です。誰もが携帯電話を使い、いつでもどこでも連絡が取れるのが当たり前の今、この小説を読むと、当時の連絡方法が、いかに不便だったかが思い出されます。バーの公衆電話で、バーテンダーさん経由で連絡を取るなんて、考えられませんよね!

 

パソコン画面上で読むよりも本の方が目にも優しいですし、個人的に読み物は印刷されたものを読むのが好きですが、今すぐに読みたい!という方はこちらをどうぞ。↓

 

 

Free Download

https://archive.org/details/call-for-the-dead 

 

 

今回の投稿のために調べていて、Jamie Lee Curtisさんが本を書かれていることを、初めて知りました。子供向けの絵本が、とても楽しそうです!

 

Thriftbooks

https://www.thriftbooks.com/a/jamie-lee-curtis/196977/

 

次回予告

来月末のお勧め図書は、”Tomorrow Will Be a Good Day” (Tom Moore)になります。

 

ではまた。

 

お勧めの英語本5選B-22

Friday, 29th April 2022

お勧めの英語本解説03/05

  1. The King of the Cats - "Salem's tails" by Mark Dubowski

本が薄いのもありますが、まだ手の調子が良くないので、今回はちょっと短めになりますが何卒ご了承くださいませ。(短い方が良いとのご意見を頂いてはおりますが…。)

 

では早速、いつものようにメモを取っていきましょう。

 

メモ

Chapter 1

主人公のSalemは猫ですが、そんじょそこらの猫とは違います。しゃべれるんです。しかも、本当は魔法使い。世界を制覇しようとした罪で、猫に姿を変えられて、魔法の力も取り上げられてしまったのです。飼い主(?)のSabrinaは、魔女で高校生。同居している二人のおばはZeldaとHilda。学校帰りにSabrinaが持ってきた郵便物の中には、Salem宛てに美術館の”The Golden Nile”展示会への招待状があります。

 

Chapter 2

なんとZeldaは、およそ900歳。しかも、時空間を超えた移動が出来るため、古代の王様達とも面識があるとのこと。一方Hildaもエジプトのツタンカーメン王に会ったことがあるそうです。王様の墓と埋葬品を盗賊から守るため、呪いが掛けられていることは誰もが知ることですが、『美術館では、金曜日に、呪いがかからないように気を付けるのよ』と、Hildaおばさん。黒猫に姿を変えられてしまったSalemは、呪いという言葉に少々過剰反応してしまうようです。

 

展示会当日、Sabrinaと2人のおばが美術館に向かいます。ペット厳禁のため、Salemは留守番を言いつけられているのですが、悪知恵を働かせたSalemは、まんまと車のトランクに乗り込んでしまいます。

 

Chapter 3

美術館に着くとSalemは、招待客の女性の、丈の長いスカートに隠れて、館内に忍び込みます。

 

Chapter 4

『瓶の部屋』に入ると、猫とネズミが描かれた瓶があります。ヒエログリフの読めるSalemは、『12匹の猫が一匹のネズミを追うのは何時か』という謎かけが書かれているのに気づきます。答えが分からず、その先を読んでみると、なんと『謎解きに答えられるまで、その家は不運にみまわれる』と書かれているではありませんか!

 

偶然にも、時を同じくして『瓶の部屋』で写真を撮ったSabrinaの、カメラのフラッシュを呪いの閃光だと勘違いして、気絶したSalem。Sabrinaに抱きかかえられ、展示会場を後にします。途中、猫好きな守衛さんが、微笑みながらSalemを触ってきました。帰り道で、タイヤがパンクすると『呪われているんだ』とSalem。

 

Chapter 5

家じゅうのグラスを全て割ってしまったり、洗濯機から水が溢れだしたり、火災探知機が誤作動したり、郵便受けが壊されたりと、留守中に散々な悪運が起こります。Sabrinaも、呪いがSalemの被害妄想ではなさそうだと感じ、おば達に相談します。残念ながら、呪いを解く魔法なるものはないため、2人のおばは、Salemとともに古代エジプトに答えを探しに行くことに。学校がある日は時空間移動が許されていないので、Sabrinaは留守番です。

 

* Sabrinaは実は魔女と人間のハーフだったんですね!? (46ページの最後の行に書かれていますね。)

 

おば達の知り合いの商人Shadから、謎かけの答えが入った小さな壺を譲ってもらうことに。情報漏洩を防ぐため、書面ではなく、壺に音声が入っているとのこと。最後の1つなので、聞き逃しのないように、と言われますが、手渡す瞬間にShadがくしゃみをしてしまいます。その勢いで、壺は飛んで行き、おば達が追いかけるも空しく、壺は落ちて割れてしまいます。あまりにも突然の出来事に、誰もその答えを聞いていませんでした…。

 

* Salemが猫の姿でいなくてはいけない期間は、100年間なのだそうですね。

 

Chapter 6

運の悪い出来事が次々と起こり、Salemはとうとう、おば達から、家の中に入ることを禁じられてしまいます。

 

Chapter 7

庭で寝起きしなくてはならなくなったSalemを、少しでも助けようとSabrinaはあらゆる工夫をします。『助けてくれるのは、謎かけの答えを見つけることなんだけど』とSalem。『それならみんなで考えてるわよ。私なんて、昨日は答えを探し求めて、12時を過ぎるまで起きていたんだから』。するとSalemは、それが謎かけの答えなのだと気付きます!

 

Chapter 8

『”The Golden Nile”の展示は、まだやっているのか?』美術館の『壺の部屋』で、その壺に向かって謎解きの答えを言わなくてはならないと気付いたSalemが、Sabrinaに訊ねます。カレンダーをチェックしてみると、なんと今日の6時までです!

 

Chapter 9

そこに2人のおばが戻って来ます。閉館まであと20分しかありません。車では到底間に合わないため、魔法の乗り物で美術館に行きますが、閉館まであと1分だというのに、Salemは何故か雨の中、ゆっくりと入口に向かいます。閉じたガラス扉の内側には、あの猫好きの守衛さんが…。演技力抜群のSalemがニャーと鳴くと、雨でずぶぬれになったSalemを不憫に思った守衛さんが、扉を開けて中に入れてくれるではありませんか!

 

Chapter 10

中に入るや否や、Salemはいっきに『壺の部屋』に向かって走り出します。部屋の中は暗くても、猫の目には問題ありません。少し間をおいて、守衛さんが追いかけてきますが、曰くの壺の前で答えを大声で言います。壺は粉々に割れるのか…!?という思いとは裏腹に、何事も起こりませんでした。

 

* Salemが何と言ったのか知りたい方は、是非この本を読んでみて下さいね!

 

Chapter 11

全てが元通りになり、家の中に入ることを許されたSalemは、Sabrinaに感謝の意を示して、贈り物をします。美術館の通信販売で買った猫の置物です。先についていた針で、指を刺してしまったSabrinaは、思わず『運が悪いわ!』と言ってしまいます。『贈り物は、花の方が良さそうだな』とSalem。一件落着です。

 

あとがき

既読リストを見てみたら、この本を読んだのは15年も前でした!外国語で読書したら、読んだ日付、タイトルと著者、短い感想を記録しておくことをおすすめします。モチベーションが上がりますし、後々色々と思い出しながら、また楽しめますよ。この本を読んだ後、しばらくの間、黒い野良猫に出会う度に、勝手に”Salem!”と呼んでいたことがあったなぁ、と懐かしい思い出が蘇って来ました。

 

次回予告

来月末は、次のお勧め図書John Le Carre氏の“Call for the Dead”の解説になります。

 

ではまた来月。

隙間時間の英語雑学TT-81

なかなか回復できず、ご迷惑をお掛けしておりますが、今月末くらいから、少しづつ再開させて頂きたいと考えております。16th April 2022

 

Thursday, 31st March 2022  

お詫び

大変申し訳ございませんが、リウマチ性関節炎が悪化してしまいまして、タイピングが困難な状態ですので、しばらくお休みさせて頂きます。先の見通しが立ちませんが、リハビリで少しでも良くなりましたら、直ぐに復活させて頂きますので、何卒ご了承くださいませ。

2022お勧めの英語本5選B-21

Monday, 30th March 

お勧めの英語本解説03/05

  1. The Woman in the Window by A.J. Finn

『窓の中の女』というタイトルを見ただけでは、直ぐに見当がつかないと思いますが、広場恐怖症の女性の話です。Chapter 6 (p29)に、”agoraphobic”(”agoraphobia”の形容詞)という、そのものズバリの単語が出てきますが、たとえ辞書で意味を調べなくても、文脈から推測できますよ。辞書を引く時間が勿体ないので、想像力を働かせて、先ずはストーリーを楽しんで下さい。

 

では早速、いつものように、スムーズに読み進めるためのメモを取っていきます。この本に関しては、最初から念入りに読むよりも、人物関係や出来事を、おおまかに追う感じで良いと思います。後半、事件が起こってくると、かなり詳細な部分が後々関係してきます。

 

メモ

Chapter 1

主人公が”Rita”と名付けた女性とその私生活を、主人公が盗み撮りするシーンから始まります。Miller一家は、最近越してきたばかり。インターネットで調べてみると、Ritaの夫のJohn Miller氏は心理療法士のようです。

 

Chapter 2

主人公の家族について。夫はEd、娘はOlivia、飼い猫はPunchですね。そして、主人公はAnnaだと分かります。Annaが家族と電話で話していますが、別居中?

 

Chapter 3

家を売る話が出ていたのですが、実現する前に、夫と娘が家を出てしまっています。何があったのでしょう?

 

Chapter 4

家が大きいうえ、空き部屋が多いためか、間貸しを始めたとのこと。Davidという住人が、Annaの家にかれこれ2ヶ月ほど住んでいるようです。

 

Chapter 5

ご近所さんのRussell家、Wasserman家、Grayer家、Takeda家について書かれています。Russell一家は最近越してきたばかりですが、それ以外の家族は古くから住んでいます。

 

Chapter 6

Annaは精神分析医であると同時に、自身も患者でもあるということが分かります。患者とのオンラインのやり取りや、服用している薬の副作用等が続き、夫のEdとのなれそめが書かれていますね。2人とも映画オタクだったのですね。p32にありますが、Annaは一年近くも、外に出ていないようです。

 

Chapter 8

10月30日。母親から、引っ越し祝いのキャンドルを渡すように言われた、とRussell家の子供が初めてAnnaを訪れます。Ethanという16歳のシャイな男の子です。家に招き入れ話をするうち、リラックスしてきたAnnaは、なぜかビジネスパートナーのWesley Brillのことを思い出します。Ethanは、Annaの古い映画のDVDを借りて行きます。

 

Chapter 11

10月31日、ハロウィーンです。子供のイタズラで、Annaの家に生卵が投げつけられます。怒りのあまり、『止めなさい!』と叫びながら、ドアを開けて外に出た瞬間、広場恐怖症のパニックに襲われ、Annaは倒れてしまいます。すると、突然誰かに肩を抱えられて、支えられます。

 

Chapter 12

助けてくれたその女性は、隣家に行く途中、卵を投げている子供達を𠮟りつけていて、Annaを見掛けたと言います。2人で家に戻ると、キッチンでブランデーを用意してくれます。『あなた、お向かいの方?Jane Russellさんですか?』とAnnaに聞かれると、女性は『何故分かったの?』と答えます。Ethanの幼い頃の写真をロケットに入れていました。『さっきそこで、すごく素敵な人を見掛けたんだけど、ご主人なの?』とDavidのことをAnnaに尋ねるのでした。

 

Chapter 13

Annaは同僚から、広場恐怖症になってしまった70歳のGrannyLizzyという女性を紹介されます。オンラインで、カウンセリング開始です。なんとAnnaは、知り合ったばかりの身元の知れないその女性に、自分の名前を伝えてしまいます。(後々、これが問題になってしまいそうな予感がします…。この日は11月1日。)

 

Chapter 14

天井のカビのことやら、荒れ果てた屋外の庭など、Annaの家についての描写があります。間借り人のDavidに、いろいろと助けてもらっているようです。(雑用を条件に、テナント料を安く設定したという説明が後で出てきます。)

 

Chapter 16

Annaの主治医、Dr. Fieldingとのカウンセリングの模様。Annaは、家族旅行を計画したことを、とても後悔しています。『それがなければ、まだ今でも一緒にいられたかも知れない』の言葉に、『そうかも知れない』とDr. Fielding。(えっ!?そうなの??家族旅行のあるなしで、それほどにも結果に違いが出ていたの?破綻の理由は知らないけれど、旅行以前から、別居するつもりだったのでは??)

 

Chapter 17

Annaがいつものように、窓から近所を覗き見をしていると、先日会ったばかりのJaneと目が合ってしまいます!覗き見が見つかったのは初めてで、動揺してカメラを落としてしまいます。

 

Chapter 18

間髪を入れずに、Janeが訪ねて来ます。怒っているかと思いきや、『退屈してるんでしょ?いい物持って来たわよ』と、よく冷えたリースリングワインを差し出しながら、キッチンへ向かいます。仕事の事、家族の事、趣味などで話が弾み、2人で沢山飲んで、チェスもします。偶然にも、誕生日が同じだということも分かりました。絵の得意なJaneはAnnaの顔をスケッチしてくれました。11月2日のことでした。

 

Chapter 19

夕刻、ワインでかなり酔っ払っていると、Ethanの父親Alistair Russellからの訪問があります。『今日ここに誰か来ませんでしたか?』と聞かれますが、JaneからAlistairが難しい人だと聞いていたAnnaは『今日はずっと一人だった』と嘘をつきます。帰り際に『奥さんにキャンドルのお礼を伝えて下さい』と言うと、Alistairはそれがいつだったかを知りたがります。不審に思いながらも『確か土曜日だった(10月30日)』とAnnaが答えると、一瞬口をあんぐり開けていましたが、満足気でした。(これは後々、何かがあった時に、重要ポイントになりそう!)

 

Chapter 21

家族との会話中、会えないことが寂しくて、Annaは泣き崩れてしまいます。するとキッチンの方から物音が!!警察を呼ぼうとして、携帯電話に手を伸ばしますが…。(11月3日)

 

Chapter 22

それはDavidでした。隣家のAlistairから仕事の依頼があって、工具が必要になったとので、上がってきた言います。Davidは、近所の家屋修理などの仕事も請け負っているのです。(Davidは地下室を借りています。)

 

Chapter 23

ヨガのインストラクターBinaがやって来ます。ヨガのレッスンの後で、一緒にランチを食べるのが習慣のようです。

 

Chapter 24

GrannyLizzyとカウンセリングし、成果があったことに満足したAnnaですが、なんと夕方、Russell家から、叫び声が聞こえます!2度も聞こえたので、幻聴ではありません。急いで電話を掛けるとEthanが出ます。『何かあったの?大丈夫?私に何かできることある?』との問いに、声は震えていますが、大丈夫だと言います。Russell家に、仕事で行っているはずのDavidに連絡を取ろうとしますが、繋がりません。もどかしくなって、再度Russell家に電話をすると、今度はAlistairが出ますが、『家には自分と息子と二人きりだし、誰も叫んでなどいませんよ。』と、朗らかな答えが。『今取り込んでいるので、失礼します』と言われ、電話を切られてしまいます。間もなく、Russell家から、怯えた様子のJaneが出て来て、西の方角に向かって歩いて行きました。

 

Chapter 27

Davidが帰宅すると、Annaは叫び声について訊ねますが、音楽を聴いていたDavidは何も聞いていなくて、Janeにも会っていないと言います。その後間もなく、Ethanがやって来ます。『ここに長くはいられないけれど、パパがとても怒っていて怒鳴り散らすので、家に居られなかった』と言います。『何かあったら、いつでも連絡しなさい』と、Annaは自分の形態電話の番号をEthanに渡します。

 

Chapter 29

あろうことか、AnnaはGrannyLizzyに、自分の私生活について書き始めてしまいます。

 

Chapter 30

10日前に別居を決めたEdとAnnaは、Oliviaを連れて、家族旅行に出掛けます。車で出かけて、ホテルについてから、気まずいやりとりがしばらく続いた後、決心した二人は、Oliviaに別居のことを告げに行きます。

 

Chapter 31

そこまで書いても、なんの反応もありません。どこまで知れば気が済むのか…と思っていると、なんとGrannyLizzyはチャットを退室していました。

 

Chapter 32

いつものように窓から近所を伺っていると、なんとJaneが刺されているところを目撃してしまいます!短剣のようなものが胸部にささっており、そこからどんどん血がにじみ出てきます。一旦倒れたものの、窓枠にしがみついて、起き上がろうとしています。『なんとかして助けなくては!』と救急サービスに連絡します。まだるっこしい対応にしびれを切らして、『向かいの家で、人が刺されるところを見た』と、伝えるべき事だけ伝えると、勇気を振り絞って、Russell家に向かいます。

 

Chapter 33-34

苦労してRussell家に向かうAnnaの様子が書かれています。

 

Chapter 35

家族旅行の回想です。両親からの話にショックを受けたOliviaは、泣きながら、家に帰りたいと言い出します。

 

Chapter 36

Annaが目を覚ますと、そこは病院でした。(11月5日)Littleという刑事に、尋問されます。Annaは、ろくに服も着ないで、傘だけを持って、公園で倒れていたところを救出されたと告げられました。Janeの安否を尋ねても、明確な返事はありませんが、事情聴取のため、Little刑事に、車で自宅まで送ってもらうことに。(ということは、Janeは助からなかったのですね…。)

 

Chapter 39

帰宅後のやりとりですが、なんたか雲行きが怪しくなってきます。Annaがテーブルの上を片付けようとすると、まるでAnnaが疑われているかのように、調査班が到着するまで、全てそのままの状態で残しておくようにとLittle刑事に言われます。

 

Chapter 40

隣家のAlistairを連れ、女性刑事Norelliが現れます。事情聴取が始まりますが、Alistairは、何も起こっていないと主張します。Norelli刑事は、孤独でアルコール依存症のAnnaが、関心を集めたいために、事件をでっち上げたと考えています。本当にJaneが無事なら、ここに連れてきてもらいたいというAnnaの主張を、Alistairは承諾します。ところが、現れたのは会ったこともない女性でした。

 

Chapter 41

『みんな揃って嘘をついている、この女性はJane Russellではない。Ethan、この人はあなたのお母さんじゃないんでしょ?そう言いなさいよ』とAnnaは言いますが、『おばさんは、僕の母に会ったことはないはずだ』と言われてしまいます。Russell一家は引き上げ、Norelli刑事には『虚偽報告は犯罪に当たることをお忘れなく』とまで言われてしまいます。最後に残ったLittle刑事は、心配げに『何かあったら、いつでも連絡してきて構いませんよ』と、名刺を渡してくれ、『お大事に』という言葉を残し、立ち去ります。

 

Chapter 43

このことを、どうしても誰かに話さなくては…とAnnaが選んだ相手は、Dr. Fieldingではなく、ヨガのインストラクターBinaでした。

 

Chapter 44

Binaが来てくれるやいなや、一部始終を話します。疑わしい事実関係はあれど、最後まで話を聞いたBinaは、Janeが本当に実在していることを証明すべきだと提言します。2人はインターネットで、調査を開始。Alistairはすぐに見つかりましたが、Janeどころか、Ethanさえも見つかりません。今時は、だれでもFBを持っているというのに、まるで2人ともこの世に存在していないかのようです。すると、『もしも殺人事件が本当に起こっていたとしたら、あなたは目撃者になるのでは?』と言われ、Annaは急に恐怖心を抱きます。頼み込んで、Binaに一晩泊まってもらう事にしました。

 

Chapter 46

Binaが帰った後、Annaは早速Edに連絡すると、Dr. Fieldingに相談すべきだと言われます。

 

Chapter 48

窓から外を見ていると、突然Edの書斎の電話が鳴ります。Russell家の応接間で、偽りのJaneが電話を掛けているではありませんか!どうしてこの電話番号がわかったのだろう?と思いつつも、睨みつけると、目と目が合います。留守番電話の録音機能に、偽りのJaneが残しているメッセージが聞こえます。『私が誰だか分かるでしょう?私達の写真を取るのを止めなければ、警察に通報するわよ』と。

 

Chapter 49

気掛かりなことがあって、AnnaはDavidの部屋に向かいます。ノックしても返事はありません。『ここは私の家なんだから』と、開けて中に入っていると、Davidが戻ってきて、鉢合わせになってしまいます。

 

Chapter 50

いつになく語気粗く、Davidに問い詰められ、Annaは平謝りです。

 

Chapter 52

GrannyLizzyとのやり取りが始まります。インターネットが使えなくなって、急にチャットを退室したことをAnnaに詫びると、子供達が遊びに来てくれると報告します。Annaはこの次は、今まで話していなかったことを、GrannyLizzyに話さなければならないと考えます。

 

Chapter 53

家族旅行の回想に戻ります。その他の思い出も、ごちゃごちゃと入ってきますが、ホテルをキャンセルして、大雪の中、Annaの運転で帰宅する途中、携帯電話が鳴ります。2人とも我先に電話を取ろうとして、道を外れてしまいます!

 

Chapter 54

再び現在のAnnaの家に戻ります。誰かがドアをノックします。『さっきのことを謝りたくて…』とDavidが入って来ます。『ビールってある?』と尋ねられますが、『ワインしかないけど』とAnna。少し飲んで、リラックスするとDavidから、14か月刑務所に入っていたことがあると聞かされました。酒の席での暴行だったそうです。以来、ちょっと過敏に反応してしまうことがあると…。それまで隠していたことを詫び、出て行けと言われたら出るつもりだったとも聞かされますが、Annaは滞在を許可します。以前から気になっていた天井のカビを見に行き、DavidにもJaneの事件のことを話すべきかどうか考えていると、なんとDavidはAnnaにキスしてきました。

 

Chapter 55

そしてDavidとAnnaは結ばれてしまいました。(え?これって、事件に関係あるの?と思うような、意外な展開でした。)

 

Chapter 58

AnnaはDavidの部屋にあったイヤリングが、カッター以上に、とても気になります。Janeが付けていた物と同じなのです。

 

このあたりから、ドンドンおもしろくなってきます。果たしてJaneは実在の人物だったのか?彼女は本当に殺されてしまったのか?誰が、どうして彼女を殺したのか?色々なことが頭の中をグルグル回ります。展開が知りたい方は、是非読んでみて下さい!ミステリーがお好きな方は、ドキドキすること請け合いです!最後の方は、ホラー小説とは違った意味で、怖かったりもしました。全部で100 chapterありますが、あっという間に読み終えてしまうと思います。Happy endingです。(そうじゃなければ、おすすめしません。)

 

あとがき

久しぶりに、刺激的なストーリー展開のミステリー小説に出会えました。ついつい古いものにさかのぼってしまいがちだったのですが、久し振りに現代ミステリーに戻って来ることができました。本屋の店員さんに感謝です!

 

次回予告

来月末は、次のお勧め図書“The King of the Cats - Salem's tails”の解説になります。

 

ではまた来月。

隙間時間の英語独学におすすめのYouTube動画-91

Saturday, 26th March 2022  

 

今週のおすすめ動画5

 

  1. Cover a fried egg with bread and male the easiest and most delicious sandwich ever!

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投稿者さんの詳細は公表されていませんが、ほとんどの動画が3分程度にまとめられています。アイディア豊富な方のようですね。

 

  1. Izanagi and Izanami: The Origin of Amaterasu, Susanoo and Tsukuyomi - Japanese Mythology

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日本神話と言えば、国生みの神、伊弉諾尊伊弉冉尊は外せませんね。

 

  1. 6 Scientific Tricks For Falling Asleep

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睡眠関連の動画に戻りますね。(音声による説明はありません。)別のテーマでおすすめがありましたら、お知らせ下さいませ。

  1. Emperor Meiji - Japan's First Modern Emperor

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少々長めですが、明治時代に入ります。NEX WK; スクリプトは欄外に!

 

  1. Donkey Can't Stop Following His New Human Brother Around | The Dodo Soulmates

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とっても可愛いSnickers君の動画です。ロバの鳴き声を初めて聞きました!

 

先週のおさらい

  1. Beef and Red Wine Stew

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美味しいイタリア製赤ワインの、もう一つの楽しみ方は、シチューですね。(材料は”Show more”をご参照下さい。)

 

オリーヴ油で玉ねぎを炒めます。素早く火を通すために、最初は高温で炒めますが、火が通ったら、弱火にして、クッキングシートなどで覆いをします。温まった蒸気がこもるので、効率的に加熱できます。

 

牛肉は、小麦粉を塗して、塩コショウします。シチューにとろみがつき、肉に焼き色が付きやすくなるので、全体的に良く塗しましょう。肉を焼く時は、できるだけ触らないで、じっくり焼き色を付けます。玉ねぎが黄金色で、縁があめ色になったら、牛肉を乗せます。

 

牛肉を調理した鍋の、余分な油を取り除き、少量の赤ワインを入れ、肉の風味を赤ワインに移します。玉ねぎと牛肉の鍋に、風味付きの赤ワインを流し入れ、ボトルに残っている赤ワインも加えます。この段階では、蓋をしないで10分ほど加熱して、アルコールを飛ばします。ローリエとトマトを加え、少量の砂糖、塩コショウをして、オーヴンに移し、2時間ほど加熱します。

 

オーブンから出したら出来上がり、というのが大多数の人のレシピですが、私は、イタリア人から習った『最後の仕上げ』の味付けをします。アンチョビ、赤トウガラシ、ニンニク、レモンの皮をみじん切りにして、シチューに加え、よく混ぜて1分ほど火を通します。意外な組み合わせですが、とても良く合いますよ。

 

 

  1. Raijin and Fujin: The Gods of Lightning and Wind - Japanese Mythology - See U in History

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水、土、火、風は自然の4元素とされています。分かりやすいところでは、嵐や火事などに象徴されていますが、それらは古くから、超自然的存在に操られていると考えられてきました。自らの意志で動くこともあれば、神々の命によって働くこともあり、日本神話の中では、自然の調和を保つ役割を果たしていたことがうかがい知れます。

古代日本では、稲妻や雷は雷神によるものだと考えられていました。赤い肌で、牙を持ち、恐ろしい面持ちの雷神は、いつも太鼓の音とともに現れます。嵐を巻き起こす事のできる須佐之男命ほどの力はなくとも、雷獣を引き連れた雷神の恐ろしさに匹敵する存在は、他にはありませんでした。雷獣は巨大な青オオカミで、雷獣に引っ掻かれると、雷に打たれると信じられていました。戦いと破壊の神として位置づけられていた雷神は、崇拝の対象ではありませんでした。

 

雷神には、風をつかさどる風神という兄弟がありました。風神は青色または緑色の肌をしており、背中には、風の入った大きな袋を背負っていたとされています。雷神同様、風神も日本創生に関わっており、風神が袋を開けると、暴風が吹き荒れ、あたり一面に霧が立ち込め、しばらくして太陽がが現れると、周りが明るくなり、生物が誕生したと言い伝えられています。

 

古代中国の伝説によれば、雷神と風神は仏陀の敵であり、邪悪な存在ですらあったとされています。仏陀の聖軍と戦い、清められてから、現代考えられているような神聖な存在となったと言われています。その様子が、寺院の彫刻物などに表されていますね。

 

日本神話によると、人間が現れる以前、雷神と風神はどちらが強いかを争い、風神が雷神の腕を切り落としてしまいます。太鼓が叩けなくなった雷神を哀れに思った天照大神が、魔術で雷神の腕を治して元通りにします。その後、和解した雷神と風神は、1274年の蒙古襲来の際、神風を巻き起こして、蒙古の占領から日本を救済したとされています。

 

雷神風神の存在は、苦難を乗り越えれば、勝利を収めることができるということを意味し、邪悪な存在であっても、和を重んじて善行を行えば、神の存在まで高められると考えられていた、ということが分かります。

 

 

  1. A brief history of modern Ukraine - BBC News

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ウクライナは、1991年のソヴィエト連邦の崩壊に伴い、他国同様に独立を果たします。人口5,200万人、農業が盛んで、東西1,200kmに渡る広大な国土に、150億ポンド(約268億5千450万シンガポールドル)相当の農地を所有しています。

 

民主主義国となるも、西にロシア、東にポーランド、スロヴァキア、ハンガリーと隣接するという地理的条件や歴史は、不変です。ポーランド、スロヴァキア、ハンガリーは、共産主義から脱却し、2004年にはEUに加入します。ロシアに付くか、東国諸国に付くかで、大きく揺れるウクライナは、オレンジ革命、2010年のYanukovych氏再選を経て、2013年革命に至ります。ロシアからの圧力のため、Yanukovych氏は失脚、逃亡し、EU加入は果たされることなく、現在に至ります。

 

ウクライナ国民の68%がEU加入を希望するも、Putin大統領は、『もともとロシアの国土内にあったウクライナは、ロシアの一部(なので、勝手なことは許さない)』と牽制。ウクライナの西側寄りの姿勢が、引き金になりました。

 

これに対し、ウクライナのZelensky大統領は、『Putinは民主主義そのものを否定し、我々が(ソヴィエト連邦崩壊以降、大変な努力をして)築いてきた国家を破壊しようとしている』と発言。冷戦の屈辱から、断ち切ることのできない怨念の表れであると見ているようです。

 

 

  1. Edo, the ancient green city of Japan | SLICE

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江戸の誕生は、16世紀にさかのぼります。徳川幕府による街づくりは、環境保護の観点から進められていました。大名は任務遂行のため、一年間家族と共に江戸に居住することが義務付けられており、そのために何千戸もの住居が立てられました。街としての景観にも配慮が行き届いていました。

 

ここから、日本語と英語両方で動画が続きますが、ペットの話の後から英語のみになります。象やキリン、ラクダやオランウータンがペットだったなんて、驚きですね!

 

日本人が自然を愛でるようになったのは、江戸時代だと言われています。園芸が盛んになり、公園のみならず、動物保護地区も指定されていました。自然に関わる数多くの慣行が生まれ、その文化は今日の四季折々の行事に受け継がれています。

 

1868年に江戸が東京と改名され、明治時代に入ると、開国となり、近代化が進みます。東京はやみくもに拡大を始め、1920年代までに、公園や庭園が取り壊されてしまうのでした。

 

 

  1. Wild Chipmunk Chooses Nicest Lady To Be His New BFF - VAN GOGH | The Dodo

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耳に切れ目があることから、投稿者さんにVan Goghと名付けられたシマリス君は、他のリスが投稿者さんに近づくと、追い払ってしまうんですね!毎日来ていたのに、急に一ヶ月もの間来なくなった時は、さぞかし心配されたことでしょう。投稿者さんは『きっと恋をしていたんだと思う』とおっしゃっていますが、戻って来てくれて、なによりですね!

 

What actually happened to Vincent van Gogh’s ear?

news.lib.berkeley.edu

 

ではまた来週。