隙間時間の英語雑学T-54

Thursday, 16th September 2021   

 

今週の英語雑学 – “Why thinking on paper is a fast way to focus

 

『なぜ紙の上で考えるとこが、集中できる近道なのか』です。つまり、『(パソコンなどに入力するのではなく)紙に書いて考えると集中できる理由』という感じになりますね。

Why thinking on paper is a fast way to focus | Ryder Carroll | Big Think

www.youtube.com

 

解説    

“The Bullet Journal Method”の著者Byder Carrollさんは、過去10年間、デジタル製品の設計をしていますが、紙に書いて考える時と、キーボードで入力する時とは、全く考え方が異なることに気が付きました。

 

オフラインで考えると、集中しやすくなり、考えがより明確になるのです。オンラインで靴を買う時など、どこからどこに行ったのか、サッパリ分からなくなったりしますが、きちんと腰掛けてノートに向かうと、テクノロジーから解放され、自ら考えざるを得ない状況となり、考えることに集中できるのです。彼自身にとって、実際に紙に書き出しながら、頭を使って情報を処理することは、デジタル上では再現不能ですし、忙しい毎日を送る多くの人々にも言えることです。(ペンと)紙を使って考えるその時間は、時間に追われて忙殺されている日々から離れ、ゆったりと情報を味わえる、贅沢な時間です。

 

我々は時として、便利さが必ずしも効率を上げるのではないということを忘れてしまいます。データー入力やコンピューターでの文書作成は、確かに早くできますが、それにより失われてしまうものも多いのです。なぜならば、訳も分からず情報を真似たり、聞いたことをそのまま吐出すだけだからです。一方、ペンを使って紙の上に何かを書く時は、入って来る情報量を厳選し、またそこから本当に大切だと思う事だけを抽出して書こうとするため、考えがより良くまとめられるのです。手で書くという事により、その情報について、より深く考えることができるのです。

 

手書きをするということにより、脳の色々な部分が同時に機能しますが、キーボード入力する時には、それは見られません。それは、学生達を2つのグループに分けた実験にも表れています。一方は手書きで情報のメモをとり、もう一方はタイピングするのですが、手書きのグループの学生達の方が、より多くの情報をより正確に収集し、より多く書きあげることが出来ました。集中して手書きで書く場合、重要な部分を抽出するために、情報の内容をより吟味するのです。

 

意思決定による疲労は、常に意志を決定することを迫られた結果、起こるものです。オンラインでは、知らず知らずのうちに、恐ろしい量の情報にさらされ、連続して同時進行的に我々の注意を奪い、『この動画を見るか?』や『この旅行に行きたいか?』などのアクションが。常に求められます。そして我々はその都度、意思決定をしなくてはならないのです。肉体的な疲れではなくても、一日中ひっきりなしに、このようなアクションを求められれば、頭脳は疲労し、ついには意思決定が極めて困難になってしまうのです。しかも、このような意思決定は、ただそこ(オンライン上)にあるというだけで、なんの価値もありません。本来必要のない事など、やる必要はないはずです。我々の貴重な時間やエネルギー、集中力を奪われてはなりません。

 

我々は無限の可能性の時代に生きていますが、それらは我々に意思決定を強制します。我々の集中力には限りがあり、時間も有限であることを認識することが大変重要です。その考えに基づいて日々を計画すれば、限られた貴重な時間を大切にして、本当に重要な事だけを選択することにより、意思決定による疲労を防ぐことが出来ます。

 

次回予告

読むシリーズの次は、書くことに関する動画を取り上げますね。その他にもリクエストがありましたら、ラインにてお知らせ下さいませ。

 

Writing Skills: How To Begin Writing

www.youtube.com

 

ではまた来週。