隙間時間の英語雑学T-38

Thursday, 27th May 2021   

 

今週の英語雑学

中学校の英文法の復習 part 3

動画 If You Give a Moose a Muffin

 

お勧め動画”If You Give a Moose a Muffin”を観ながら、中学校で習った文法を復習しています。今回はPart 3です。

 

If You Give a Moose a Muffin

www.youtube.com

 

『もしもヘラジカにマフィンをあげたら(どうなるか)?』

 

今回分析するのは、こちらです。↓

When they’re done, he’ll want to put on a puppet show. He’ll need some cardboard and paints. Then he’ll ask you to help make the scenery. When the scenery is finished, he’ll get behind the couch. But his antlers will stick out. So he’ll ask for something to cover them up. You’ll bring him a sheet from your bed. So he’ll use the sheet to clean up the mess.

 

解説    

先週の続きです。

“When they’re done, he’ll want to put on a puppet show.”

『それらが出来上がったら、彼はお人形の劇を上演したがるでしょう。』

 

前半を見てみます。まずは”when”を横に置いておきましょう。

They’re done (They are done.)

 

“They do”だったら、『彼らが(何かを)する』ですが、動詞の前にbe動詞が来ているので、受動態『~される』、ということで『彼らが(何かを)される』となります。これだけでは当然意味を成しませんが、とりあえず受け身なんだな、と分かりますね。そして、前の文章から複数形の名詞を探せば、その主語は『人形達』だと分かります。そして、”do”が前の文章の動詞の繰り返しを避けていたり、分かり切っていて言わなくても良かったりする場合に使われることを考えると、”make”`のことだと判断できますね。それで、『人形達が出来上がる』となり、”when”を文頭に戻せば『人形達が出来上がった時』となりますね。

 

文章の後半は大丈夫ですね。辞書を引かなくても、文脈やイラストから”put on a show”が『上演する』だと分かりますね。わざわざ辞書で確認しなくても、『多分”put on”って、”perform”と同じ意味の動詞句なんだろうな』と、自然と頭の中で結びつきますよね。

 

次に進みましょう。

“He’ll need some cardboard and paints. Then he’ll ask you to help make the scenery.”

『彼は、ダンボールと絵具が必要となるでしょう。そして、あなたに、舞台の背景を作るのを手伝って欲しいと頼むでしょう。』

 

1つ目の文章の“cardboard”は不可算名詞なので、”s”は付けられませんが、勿論たった一箱分では足りませんし、その後ろに来る絵具は、色々な色が必要なので、複数形を取っていて、”some”が使われていますね。

 

2つ目の文章のポイントは”help”です。レッスン中、『動詞のすぐ後ろに動詞の原形が来ることは、例外を除いてほぼありませんよ』とご説明していましたが、この”help”もそのひとつです。次に来る動詞の前に”to”は付けても付けなくても良いです。絵本は朗読のための文章で書かれていますし、ここではリズム的には”to”なしの方が断然良いのですが、Then he’ll ask you to help (him) to make the scenery.”のように、”help”の後に来る動詞の前に”to”があっても、文法的には全く問題ありません。

 

 

どんどん進みましょう。

“When the scenery is finished, he’ll get behind the couch.”

『舞台背景ができたら、ソファーの後ろに行くでしょう。』

 

ご存知の通り、”finish”には『完成させる』という意味がありましたね。そして、”finish”の前に”is”が来ていると言うことは、受動態なので、日本語的には不自然ですが、『舞台が完成させられたら』となりますね。そして、色々な意味を持つ”get”ですが、ここでは『ある場所に行く、移動する』の意味で使われていますね。早速お芝居を披露したいからなのでしょう。

 

次です。

“But his antlers will stick out. So he’ll ask for something to cover them up.”

『ところが、角が(ソファーから)はみ出てしまいます。そこで彼(ヘラジカ)は、角を隠せる物を貸して欲しいというでしょう。』

 

お芝居をしようと、ソファーの後ろに行ってみたら、角がはみ出して見えてしまっていたので、それを隠せるものが必要になったのですね。前半部分に注目してみると、”antler”が角だと言うことが分かりますね。絵本は便利ですよね。しかも読み聞かせ動画なので、わざわざ調べなくても発音まで分かりますね。(この単語は見たままの発音ですが…。)ちなみに、ヘラジカの角ように、木の枝みたいに枝分かれしている角が”antler”で、サイの鼻の上にあるような、真っ直ぐで先が尖っている角は”horn”です。

 

またまたレッスン中の説明と重複しますが、”something”についてです。何度も聞いて、聞き飽きた!という方は飛ばして下さいませ。形容詞が付かないで、そのまま”Something”を単独で使ったり、すぐ後ろに形容詞を付けたり、”to”+動詞を付けたりして、次のように使えましたね。

 

Don’t just ask for help all the time. You should try to do something.

いつも助けばかり求めていないで、自分でも何かすべきですよ。

 

Be careful. There is something sharp in the box.

気を付けて下さい。その箱の中には、何か鋭利な物が入っています。

 

Can you bring me something to read? I am bored.

何か読むものを持ってきてもらえない?退屈で退屈で…と、まだ携帯電話が普及していない頃、入院中に家族に頼みました。

 

この”something to +動詞”の形を応用して、『何か~する物』と言い換えできますね。何か飲むものだったり、何か着るものだったり…。

 

 

そして、本日最後の文章です。

“You’ll bring him a sheet from your bed. So he’ll use the sheet to clean up the mess.”

『(あなたは彼に)ベッドからシーツを持ってきてあげるでしょう。そうしたら、彼はそのシーツで、汚れたところを掃除できます。』おや、角を隠すためではなかったのでしょうか…?


1つ目の文章の”bring”に注目しましょう。よくあるご質問の”bring”と”take”の違いについてです。これもレッスン中の説明と重複しますが、悪しからず…。

 

例文から先に見てみましょう。

Bring me a utility knife.

『カッターナイフ持ってきて。』荷造りなどしていて、手が塞がっている時などに。

 

Shall I bring anything for the children?

『子供達に何か持って行くものある?』と、誘われたお誕生会などで。

 

Take an umbrella with you. It looks like rain.

『雨が降りそうだ。傘を持って行きなさい。』

 

Someone took my bicycle from outside my flat!

『誰かが私の自転車を取って行った!』と、家の外に停めておいた自転車が取られてしまった時に。

 

”bring”も”take”も、物や人を別の場所に運ぶという意味ですが、その移動する方向に注目します。話し手(や話している相手)の方に向かって『持って来る』のが”bring”で、逆に離れて『持って行く』のが”take”でしたね。また、”take”には『許可なく取り去る、取り除く』という意味もあり、場合によっては”steal”に言い換えができたりしますね。

 

2つ目の文章には、新たな注目点はなさそうですが、ご質問がありましたらご連絡下さいませ。

 

次回予告

動画による中学校の英文法の復習は、次回が最終回(Part 4)です。

 

ではまた来週。